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2026年02月08日19:17

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【音楽】 東京都交響楽団演奏会 @東京芸術劇場

昨日から今日にかけて、南関東も雪が降った。どうせ大したことはないだろうと思っていたら、今朝起きたら外は一面真っ白で、久しぶりの本格的な降雪だ。そんな天気であるが、午後は池袋に行った。東京都交響楽団の演奏会である。衆議院選挙はすでに期日前投票を済ませているが、電車は遅れや運休があるかもしれないので早めに家を出る。

さて、プログラムは次のとおりである。

 ・メラニー・ボニス:クレオパトラの夢
 ・ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
 ・バルトーク:管弦楽のための協奏曲

   指揮:ベン・グラスバーグ/ピアノ:アンナ・ヴィニツカヤ
   会場:東京芸術劇場 (14:00 開演)

今回の個人的なメインプログラムはメラニー・ボニスである。彼女の作品を生で聴く機会があるとは思っていなかったので、これは外せない。メラニー・ボニスは女性作曲家の例にもれず、不遇な扱いを受けていたが、それを打破するために、本名の Melanie ではなく Mel と、性別が分からないように表記して作品を発表し続けたのである。私の手持ちのCDも全て Mel Bonis と書かれているが、今日のプログラムにはしっかりと「メラニー」と書かれていることで報われただろうか。ずっと忘れられていた作曲家だったが、21世紀になって再度陽の目を見るようになったらしい。

1曲目の「クレオパトラの夢」は日本初演ということだが、百年近くも経ってからようやく演奏されるとは...。「伝説の女性シリーズ」の1曲であり、クレオパトラの他に、サロメとオフィーリアを題材にした管弦楽作品として残している。やはり、女性作曲家らしいテーマだろう。「クレオパトラの夢」は幻想な雰囲気に始まり、強さと弱さが交錯しつつ、優しさとある種の悲しさが混じったような感じで展開する。バーッと盛り上がるような曲ではないが、女性視点で何かを静かに訴えてくるような気がした。

続いては、ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」だ。「両手」のト長調の協奏曲は聴く機会も多いが、「左手」を生で聴くのは久しぶりだ。知らないで聴いていると、ピアノは両手で弾いているかのように豊かに響くのだが、もちろん間違いなく左手だけで弾いている。2階席から見下ろす位置で聴いているので、ピアニストの手の動きもよく見える。この曲は「混じり合ったミューズたち」なのだそうで、その言葉のとおり、伝統的なスタイルの音楽に、ジャズっぽい感じだったり、諧謔的なスケルツォだったりと、いろいろと変化して展開していくのが面白い。左手だけで演奏する曲をここまで書けるのは、もちろんオーケストラの効果もあるが、さすがラヴェルだと改めて思う。

このあとはアンコール演奏だ。もちろんラヴェルである。「優雅で感傷的なワルツ」の第1曲で、今度は両手を使って軽快に奏でていく。さらにもう一曲、「亡き王女のためのパヴァーヌ」も弾いてくれた。アンコールも2曲と大サービスだ。

休憩のあとは、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」である。協奏曲とはいっても、ソリストとオーケストラの協奏曲ではなく、楽器ごとの対比による協奏曲である。これも生で聴くのは久しぶりだ。特に第2楽章は「対の遊び」という標題があり、各管楽器を順に際立たせながら展開していくのが、視覚的にも楽器の動きが分かり楽しめる。いろいろと仕掛けがあったりして、聴けば聴くほど何か発見もありそうな曲だが、今回はあまり細かいことは気にせずに、ただ音楽に身を委ねていた。第5楽章のフィナーレでは大きく盛り上がり、最後はビシッと決めて演奏を終えた。

終演後は雪も完全に止んでいて、ただ寒いだけの夕方となっていた。
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