今日は「ヴィオラ・コレクション Vol.2」と題する演奏会に行った。
プログラムは次のとおりである。
・シューマン:幻想小曲集
・クルークハルト:葦の歌
・シューマン:おとぎ話
・ブラームス:2つの歌
ヴィオラ:村上淳一郎/ピアノ:津田裕也
オーボエ:吉井瑞穂/クラリネット:春田傑/メゾソプラノ:池田香織
(ナビゲータ:Hana)
会場:ハクジュホール (19:00 開演)
演奏会はVol.2となっているので、Vol.1もあったはずだがそちらは聴いていないし、そもそも知らなかった。今回はシューマン、ブラームス、クルークハルトというドイツロマン派の作曲家3人の作品であり、ヴィオラとピアノの二重奏に始まり、以降はオーボエ、クラリネット、メゾソプラノが順番に加わっての三重奏である。
まずはシューマンの「幻想小曲集」から始まる。この曲はクラリネットとピアノの二重奏がオリジナルだったかと思う。ヴァイオリンとピアノでの演奏もあったような気がするが、今日はヴィオラとピアノであり、この組み合わせで聴くのは初めてだろう。ヴィオラはアルトの音域なので、まさに歌っているように聞こえる。ゆったりと歌うようなメロディーが素敵な3曲である。
このあとナビゲータが登場した。スクリーンに画像を映しながら、作品の背景などを解説する。以降も各曲の演奏前にナビゲータの解説が入るが、演奏者による軽めのトークではなく、しっかりとした解説であり、作品への理解も深まるというものである。
続いてはヴィオラとクラリネットとピアノの三重奏によるクルークハルトの「葦の歌」である。クルークハルトはシューマンやブラームスほどメジャーな作曲家ではないだろう。交響曲や管弦楽作品、弦楽四重奏曲などいくつかはCDで聴いているが、この曲はおそらく初めて聴く。詩人レーナウの詩に基づいた曲だそうだが、その詩の日本語訳がスクリーンに映し出されて、演奏と合わせてイメージできるようにしていた。詩のとおりの孤独感が漂う暗い感じの曲だが、それがまた何か迫るものがあるようにも感じる。5曲あるうちの奇数曲目はそんな感じで、偶数曲目は嵐や稲妻をイメージさせるような(これも詩のとおり)激しい曲である。初めて聴いた曲だが、今日のプログラムの中でも特に印象に残った作品だった。
続いてはシューマンの「おとぎ話」だが、これは晩年の作品で、ヴィオラとクラリネッと、ピアノで演奏される。この編成が一番ロマンチックに響くというシューマンの言葉があり、それをクララも絶賛したらしい。この時点でシューマンはすでに精神を病んでおり、このあと間もなくライン川に身投げしてしまうのだが、そんなことを感じさせないような素敵な4曲である。それぞれどのような「おとぎ話」なのかは知らないのだが、クラリネットという楽器のためもあってか、明るい感じがする素敵な作品である。
最後はブラームスの「2つの歌」である。アルトとヴィオラとピアノのために書かれた曲である。今回はアルトのパートはメゾソプラノが歌う。このような珍しい編成は、2曲目の「聖なる子守唄」がブラームスが親友のディートリヒの結婚を祝って送ったためという経緯があるのだが、結局いろいろあって仲違いしてしまうのである。それでも、この素敵な子守歌を思い出してほしいというブラームスの思いもあるのだという。生で聴く機会はこれまでなかったが、心穏やかになる素敵な曲であると改めて思った。
ここのところすっかり寒くなってきたが、今日も素敵な演奏会を堪能することが出来た。
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