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2024年07月27日22:10

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【音楽】スウェーデンからの風・夏の音楽会(第1日)

今日は「スウェーデンからの風・夏の音楽会」を聴きに、新宿に出かけた。主催するステーンハンマル友の会は今年で20周年になるとのことで、もうそんなになるのかと思う。音楽会は今日と来週の2回に分けて行われる。

今日のプログラムは次のとおりである。

 ・ニッケルハルパによるスウェーデンの民族音楽
 ・アンデション:チェロとピアノのための幻想曲
 ・ステーンハンマル:日が沈む時
 ・デ・アンドゥアーガ:子守唄
 ・ハレーン:緑の野の中の娘
 ・ハレーン:5月の歌
 ・シェーグレン:二つの抒情的小品より第2曲
 ・アウリン:ゴットランドのダンスより第1曲、第5曲
 ・アルヴェーン:ノットゥルノ・エレジアーコ
 ・ステーンハンマル:逢引から帰った娘
 ・シベリウス:逢引から戻った娘
 ・ステーンハンマル:二つのセンチメンタルロマンスより第2曲

   ニッケルハルパ:タマダタカシ、水野美香子
   ピアノ:上川祐理子/チェロ:菊川真
   メゾソプラノ:向野由美子/ヴァイオリン:鈴木千保/ピアノ:和田記代
   会場:加賀町ホール (14:00 開演)

加賀町ホールは2年前の7月以来二度目である。ここに来るのは暑い時という印象しかない。牛込柳町駅から徒歩10分弱で着くが、この間にも汗が吹き出し、会場に入るとホッとした。(むしろ冷房効き過ぎ)

前半はニッケルハルパによる民族音楽の演奏で、スウェーデンの民族衣装を着た2人による楽しい演奏会。ニッケルハルパとは、ヴァイオリンのように弓で弦をこすって音を出すが、音程はピアノのように鍵盤で変えるという楽器であり、首からぶら下げて演奏する。日本では馴染みが薄い楽器かもしれないが、今日はここでたっぷりと聴くことができる。スウェーデンの民族音楽の中でもポピュラーなのは「ポルスカ」という3拍子の音楽だとのことだが、これがまたいろいろあるのである。強−弱−強というリズムだったり、1拍目が長く2拍目が短かったり、3拍目だけが短かったりと、地域によって特色があるのだという。客席も手拍子などでリズムを取りながら聴いてということになったが、このためかリズムが感覚的につかめたように思う。

このあとの休憩時間には、2人の奏者とお話ししたが、なんとニッケルハルパを実際に持たせてくれて、さらに弾かせてもくれた。弓を持って弦をこすると音は出るが、鍵盤などどこがどこやらさっぱりわからん。でも、押すと音程が変わるのは分かった。「ヴァイオリンと違って、きちんと音程が決まるから楽ですよ」って、今日初めてニッケルハルパに触った素人には、そうはいかない。

後半は、「ステーンハンマルの師と同志」と題するプログラムで、いつものとおりと思いきや、知っている曲は最後のみで、あとはほぼ初めて聴く曲ばかりである。特に後半に最初に演奏されるアンデションは、名前すら初めて聞くような作曲家だ。それもそのはずで、出版されていない作品を自筆譜からおこして演奏するもので、世界中でもこの曲の演奏をこれまで聴いた人はわずかであろうとのこと。「そんな埋もれていた素敵な作品を取り上げて、もっと知ってほしい」という思いからの演奏で、上川さんと菊川さんの2人による熱い演奏もあって、たしかに素敵な曲だなと思った。ステーンハンマルのピアノの師ということで、ピアニストの作品らしく、ピアノパートが充実している印象であった。

続いては向野さんと和田さんによる歌曲が4曲続く。この中で印象的だったのはアンドゥアーガの「子守唄」だが、プログラムの解説を読んで17歳の乙女の作品だと知って驚いた。素晴らし過ぎる。ハレーンの「5月の歌」も、北欧ではやはり5月はようやく寒い季節が終わる月ということで、その嬉しさいっぱいな歌のように感じた。

このあとは鈴木さんと和田さんによる、ヴァイオリンとピアノの曲だ。シェーグレンの曲は、CDを持っていたことに帰宅後に気付くという体たらくだが、初めて聴くような感じで楽しむことができた。アウリンの「ゴットランドのダンス」は、前半のニッケルハルパによる演奏の続きを聴いているような感じだった。3拍子のリズムがきちんと分かって聴けたのも、前半のおかげだろう。

再び上川さんと菊川さんが登場し、アルヴェーンの「ノットゥルノ・エレジアーコ」だが、アルヴェーンは交響曲や管弦楽作品以外には疎く、これも初めて聴く曲だ。こちらもピアノパートがなかなか素敵で、それがチェロと融合していい感じになっているように思えた。他では聴く機会がほとんどないであろう作品を堪能できたといえる。

続いては、向野さんと和田さんによる「逢引から帰った娘」と「引から戻った娘」である。「帰った」と「戻った」と、意図的に日本語訳を変えているが、実は全く同一の歌詞に2人の作曲家が作曲したもので、同じ歌詞なのに曲の雰囲気がかなり違うということを感じてほしいという意図だそうだ。ステーンハンマルの方は、ピアノの前奏が歌謡的な雰囲気で入ったかと思うと、そのあとはなかなか劇的になり、最後は悲劇的雰囲気で終わるような激しい感じに聞こえた。シベリウスの方が、やや淡々と歌い込むような印象で、たしかに雰囲気の違いはあるようであった。

最後はステーンハンマルの「センチメンタルロマンス」で、今日のプログラムの中で唯一のメジャーな(?)曲である。ヴァイオリンとオーケストラ版でもヴァイオリンとピアノ版でも聴いているが、今日はもちろんヴァイオリンとピアノ版だ。ステーンハンマル友の会主催の演奏会でも数回は聴いているはずだが、何度聴いても素敵な曲だと思う。鈴木さんのヴァイオリンも熱のこもった演奏だった。

ここでしか聴けないような作品も多く、それだけでも貴重な体験だが、そのような作品を取り上げて紹介するという活動を続けていることに感謝である。来週もまた楽しみである。
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