久しぶりにCDを購入。
●アントン・ブルックナー (1824-1896、オーストリア)
・交響曲第8番 (ハース版)
●尾高尚忠 (1911-1951、日本)
・交響曲第1番
尾高忠明指揮 NHK交響楽団 (2007/2011録音、KING)
「鬼子の歌」(片山杜秀著)にも紹介されていた尾高尚忠の交響曲第1番を聴いたことがなかったので、聴きたいと思い、このCDを購入した。2枚組のライブ録音のCDである。ブルックナーはおまけで、あくまでも尾高の交響曲が聴きたくて購入したCDである。ところが、そのブルックナーの素晴らしいことと言ったら。解説によると、尾高忠明はブルックナーを振りたくて指揮者になったというほど、ブルックナーに強い思い入れがあるらしいが、そのことを証明するかのような深くて大きい演奏である。最後はゆったりとしたミレドで締める。
さて、尾高尚忠の交響曲である。尾高忠明指揮N響による「父作子演」だ。この曲は「未完成交響曲」であり、以前は第1楽章のみが演奏されていたが、近年になって第2楽章も発見され、このCDでは第2楽章まで演奏されている。冒頭から激しい感じで、大音響を轟かせる。「平和のために世界に贈る交響曲」懸賞の第1位作品ということだが、その平和に至る前の戦禍を表しているということだろうか。時おり緩やかなメロディーを絡めつつも、基本は激しい楽章といえる。第2楽章は雰囲気が変わり、穏やかなメロディーが主体で、日本的雰囲気を感じさせる部分もあるが、日本情緒におぼれるのではなく、西洋クラシック音楽との絶妙なバランスが保たれているようである。なんとなく中途半端な終わり方にも聞こえるが、最後にはattaccaの文字があるそうで、もちろん第3楽章を想定していたのだ。未完成とはいえ、やはり名曲といっていいと思う。
ログインしてコメントを確認・投稿する