mixiユーザー(id:12784286)

2018年05月27日20:59

485 view

【音楽】 ブラームス、そしてブラームス

休日出勤の翌日、今日はさすがに休みだ。こんな日は久しぶりにブラームスを聴きたいと思い、どこかでブラームスを演奏してくれるコンサートでもあるかなと探してみたら、「ブラームス、そしてブラームス」と題するコンサートが見つかった。そこで急に思い立って錦糸町に向かった。

「ブラームス、そしてブラームス」
 ・ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
 ・ブラームス:ヴァイオリンとチェロの二重協奏曲

   ピアノ:川村文雄/ヴァイオリン:豊嶋泰嗣/チェロ:松波恵子
   沼尻竜典指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
   会場:すみだトリフォニー (14:00 開演)


この演奏会は、チェリストの松波恵子さんが、何年か前からやりたいと思っていたことを実現したものだそうで、新日本フィルの定期演奏会とは別の位置付けである。松波さんは1975年〜1992年に新日本フィルの首席チェロ奏者を務め、現在はソロ活動や後進の指導を行っている方だ。ピアニストの川村さんは、松波さんとデュオの演奏活動もしており、豊嶋さんは新日本フィルのソロ・コンサートマスターと、松波さんの親しい演奏家に声を掛けて実現した演奏会ということである。

今日はブラームスが大好きな私には魅力的なプログラムである。プロのオーケストラの演奏会なのに、全席自由席というのも珍しいかもしれないと思いつつ、チケットを入手して会場に入る。

1曲目はピアノ協奏曲第2番だ。ピアニストの川村さんが指揮者の沼尻さんとともに登場。冒頭のホルンがゆるやかに鳴ると、ピアノが豪快に絡んでいく。最初の方こそ豪快な感じだったが、全体に柔らかく流れるようなピアノで、オーケストラとの合いもよく、心地よい気分で最後まで聴けた。第1楽章だけで20分近くあり、全部で4楽章構成の長大な協奏曲だが、長さを感じさせない、要は最後まで退屈しない名曲を、素敵な演奏で聴くことが出来た。

第3楽章はチェロのソロが入り、ここがまた絶品であったが、この時にようやく気付いた。このチェロを弾いているのは松波さんだ。客席からはピアノの後ろでチェロ奏者の顔は見えないのだが、松波さんは前半もオーケストラの一員として、さりげなく加わっていて、第3楽章のソロを弾いていたのだ。演奏終了後に、ピアニストと指揮者の挨拶のあと、チェロ奏者を前に呼んで、やはり松波さんであることが分かった。指揮者は、他にホルン奏者も立たせたが、冒頭の重要なホルンの入りを美しく鳴らしたからだろう。

1曲目から長大な協奏曲でお腹いっぱいだが、後半もさらに豪華なメインディッシュが出てくるのである。二重協奏曲だ。演奏が始まるとすぐにチェロの独奏が入り、ヴァイオリンの独奏を経て二重奏になるが、このあたりからこの曲の主役はチェロなんだと感じた。ヴァイオリンとチェロは対等のようでいて、実はヴァイオリン独奏はチェロのサポート役のように見えた。指揮者の沼尻さんとヴァイオリンの豊嶋さんが、真ん中に座る松波さんをはさむ形となっている位置関係も、そう感じた要因かもしれないが、今日の主役は松波さんで、それをヴァイオリンとオーケストラで盛り立てようということなのだろう。しかし、ブラームスの二重協奏曲自体が、もともとヴァイオリンよりもチェロに比重が大きい曲のようだ。今日生で聴いてそんなことを感じた。

演奏の方は大変素晴らしく、松波さんの上品なチェロの音色も心地よく、息の合った独奏者とオーケストラで、最後までこの曲に浸ることが出来た。

演奏終了後は拍手が鳴り止まず、指揮者と独奏者は何度もステージに呼び戻されるが、最後の方は松波さん一人だけがステージに来た。松波さんは袖の方を見て「豊嶋君、沼尻君、一緒に来ないの〜?」 というと、奥から「最後は一人で行ってらっしゃい」という会話があったように見えた。(実際はどうか分からない)

私のクラシック音楽鑑賞の原点はブラームスにある。いろいろな作曲家の作品を聴いているつもりだが、一番好きな作曲家を聞かれると、やはりブラームスと答えている。これは今後も変わらないだろう。今回もいい気分で会場を出た。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年05月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031