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2010年12月18日19:10

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【旅行】 新幹線新青森延伸 青森の旅

1.新幹線で新青森へ

ちょうど1週間前の土曜日、12月4日に東北新幹線の八戸−新青森が開通し、これで全線開通となった。東京から青森への所要時間が大幅に短縮されて非常に便利になった訳だ。そこで早速乗りに行くことにした。開通初日は強風の影響でダイヤが乱れたが、今日は大丈夫だろう。

東京駅の東北新幹線乗り場に着き、これから乗る「はやて15号」の車内清掃が終わるのを待つ。発車間際まで清掃をしているのはいつも通りで、すぐに乗ることが出来ない。ようやく7号車に乗車すると間もなく発車した。「こまち15号」を盛岡まで併結しており、「はやて」は後ろ側の編成だ。東京駅7:32発だ。東京を出た時は席は空いており、上野、大宮でも少々乗ってきたが空席もある。大宮を出ると仙台までノンストップで走り、いよいよ本領発揮であるが、何度も乗っているところなので、適当に「トランヴェール」を読んだり寝たりしていたら、あっという間に仙台に着いた。仙台からは結構乗ってきてほぼ満席になった。これは予想していなかった。仙台を出ると次は盛岡までノンストップだ。同じく適当に寝たり起きたりしていたが、北上付近でふと窓の外を見ると靄がかかっていた。宮城県内あたりまでは晴れていたのに、なんとなく雨になりそうな怪しい天気だが、少し行くと靄は消えた。盛岡で「こまち15号」を切り離し、「こまち」に続いて発車する。ここからは各駅に停車する。盛岡を過ぎると線路近くにうっすらと雪が見えた。いよいよ北国に来たという気分になる。次のいわて沼宮内では見たところ乗降客はなかったが、その次の二戸ではそこそこの下車客があった。盛岡を過ぎるとほとんどトンネルばかりになってしまいやや退屈していると八戸に到着した。八戸ではかなりの下車客があった。

ここから先はいよいよ新規開業区間であり、もちろん今日初めて乗る。しかし、ここもトンネルが多く、特に七戸十和田−新青森はほとんどトンネルの中である。ようやく長いトンネルを抜けて新青森駅近くに来ると、三内丸山遺跡が車窓から見えた。新青森には定刻の11:09に到着した。東京を朝出れば午前中に青森に着いてしまう。夜行急行に揺られながら上野から10時間以上かけて来た頃がはるか昔のようだ。

新青森で一旦改札の外に出る。乗車券は青森まで買ってあるので途中下車だ。外に出るとやや風があるものの意外と暖かい。新しい新青森駅を外から眺める。駅前にもバス乗り場が整備されており、新幹線が出来る前の寂しい駅が一変したようだ。急いで駅に戻り奥羽本線のホームへ向かう。新青森からは新幹線から11分で接続する特急「つがる1号」青森行きに乗車する。新青森−青森間は自由席は特急料金無しで利用出来るようになっている。4両中2両が自由席だが、新幹線に乗り換える客がたくさん降りて、新幹線から乗り換える客がたくさん乗るため、狭い特急車両のドアでは乗り降りに時間がかかるようだ。ようやく降り終えた頃は発車時刻を過ぎており、それからまた大勢乗り込む訳で、これではいつも必ず遅れるに違いない。3分位遅れて発車したが、乗れば1駅で終点である。座るまでもないが席が空いていたので座り、わずかの時間の特急車両を楽しんだ。

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(東京駅で発車待ちの「はやて15号」)

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(「はやて15号」新青森行き)

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(新青森駅)

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(青森に到着した「つがる1号」)

2.久しぶりの青森

久しぶりの青森だ。海に近いのでやはり風は強いが、気温はやや高めでちょっと拍子抜けした。とりあえず昼食を取ろうと思い、新町通りをブラブラ歩いてたまたま目に付いた「おさない」という店に入る。「ウニホタテ丼が通常1,500円を本日は1,000円」の文字に釣られて、ウニホタテ丼を注文する。やはり青森に来たらホタテは欠かせないだろう。なかなか美味しかった。食事を終えて店を出ると、太陽も出ているのに、小雨がパラパラ降り出した。傘を差すほどでもないので、そのままブラブラ歩いていたら、青森県観光物産館(ASPAM)の前まで来たのでちょっと中を覗いてみる。東北新幹線延伸開業で県をあげて盛り上がっていて、「けんみん力ここに集う!!」とASPAM内も活気があった。何か買ってもいいと思いつつ、旅行中に荷物を増やしたくないので、結局何も買わないのも毎度のことだ。小雨のパラつく中、ゆっくり歩いて青森駅に戻る。

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(青森県観光物産館ASPAM)

3.弘南鉄道弘南線

さて、青森県内で唯一乗ったことのなかった鉄道路線が弘南鉄道弘南線なので、弘南鉄道に乗って黒石に行こうと思う。まずは弘前に向かう。青森発12:45の奥羽本線弘前行きは4両編成だ。次の新青森で、新幹線からの乗り継ぎ客が大半だろうが結構乗ってきた。反対側にはJR北海道の特急車両が停まっていた。各駅に停まりながら、のんびりと弘前に向かう。線路沿いにうっすらと雪が残っており、やはりここは東北だと感じる。さきほど小雨だった雨がだんだん本降りになってきたが、弘前に着く頃には止んでしまった。弘前で下車する。

弘南線の時刻を調べると、次の電車は約1時間後だ。今の時間帯は1時間に1本だが、先ほど乗ってきた奥羽本線の電車が弘前に着く1分前に出てしまったのである。JRとの接続とは関係なく、単純に00分、30分発、時間帯によって00分なし、という時刻となっているようだ。少し時間があるので、弘前の町を散策する。弘南鉄道乗り場と反対側が市街地の中心である。雨もあがり太陽が照る中、遊歩道をゆっくりと歩き、大町通りをゆっくりと戻ってきた。遊歩道には色々なオブジェがあって楽しいが、中でもリンゴのオブジェはいかにも弘前らしい。

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(奥羽本線弘前行き(青森))

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(弘前遊歩道の「リンゴ」)

弘前駅に戻る。JRの改札口前ではホットアップルジュースの無料試飲をしていたので、一杯いただいた。弘南鉄道は元東急の車両の2両編成である。編成毎に名前が付いているようで、停まっていたのは「こけし」号だ。14:30に発車した。長閑な田園風景の中を黒石に向けてのんびりと走る。かつて大都会を走っていた車両も、こうして乗ってみると、すっかり津軽の風景に馴染んでいるようだ。弘前東高前、柏農高校前、尾上高校前と、高校名の付く駅が3つもあり、平日の朝夕は通学列車になっているのだろうと想像できる。平賀は平川市の中心駅で、途中の主要(?)駅という感じだが、あとは長閑な雰囲気の駅ばかりだ。約30分で終点の黒石に着いた。黒石駅に降りたのも黒石市に来たのも初めてである。

黒石駅はCOOPのお店とつながっており、少し離れて見ると駅があまり目立たない。むしろ駅前のバスターミナルの方が立派に見えるが、こちらはかつての黒石線の駅の跡だ。また雨が降ってきた。黒石の町も少し歩けば見所はたくさんありそうだが、雨なので面倒になり、駅の周辺を少し散策する程度となってしまった。50分ほどで駅に戻り、再び弘南鉄道に乗って弘前に戻る。帰りの電車は「いなかぜ」号だった。「こけし」号は黒石に由来するが、「いなかぜ」号は田舎館に由来するようだ。「田舎館」という駅名もちょっと面白く、以前から気になっていたが今日は降りないことにする。そのまま弘前まで戻った。今の季節は日が暮れるのが早く、すでに薄暗くなってきた。弘前駅構内のホットアップルジュース売りもすでにいなくなっていた。

弘前駅ビル「アプリーズ」内で少々時間をつぶし、16:43発の奥羽本線の普通列車で青森まで戻る。すでに外は暗くなってしまったが、静かな夜のローカル列車の雰囲気は好きなので、青森までも退屈しない。

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(弘南鉄道「こけし」号(弘前))

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(黒石駅)

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(弘南鉄道「いなかぜ」号(黒石) )

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(奥羽本線青森行き(弘前))

4.青森の夜

青森に到着したら、また小雨が降ってきた。さすがに夜になると冷えてきた。やはりここは東北地方である。本日の宿はリッチモンドホテルを予約してあるが、改めて地図を見たら駅から結構離れていることが分かった。県庁の少し先である。冷たい雨の降る中を15分ほど歩いてホテルに着いた。チェックイン後、食事をしに外に出る。とりあえず新町通りに出て、駅の方向に向かうことにする。何かあるだろうとしばらく歩いていたら、「ホタテ料理」を掲げたお店が目に付いた。青森といえばやはりホタテだろうと、その「柿源」に入った。ホタテ料理と言ってもいろいろあるが、面倒なので(?)「帆立づくし定食」にした。刺身、煮物、塩焼、フライ、塩辛がみんな味わえる。地ビール「津軽路」も注文。大鰐町産のビールらしい。飲んだ瞬間ほのかな甘味も漂う旨いビールだった。美味しいホタテとともに食が進む。すっかり青森の味を堪能して店を出て、新町通りを歩いてホテルに戻る。新町通りの歩行者用信号が青になると「乙女の祈り」のメロディーが流れる。なんとなく青森の町に合っているような気がする曲だ。まだ冷たい小雨が降り続いている。

5.雪の青い森鉄道

朝起きて窓の外を見ると、一面真っ白だった。昨晩の雨が雪に変わったようだ。ホテルをチェックアウトして外に出ると、雪が舞っていて非常に寒い。昨日と比べても気温はかなり低い。ゆっくりと、いや寒いからやや速足で青森駅に向かう。今日は東北新幹線開業と引き換えにJRから切り離されて青い森鉄道に移管された、元東北本線に乗ることにしよう。青森駅にも「青い森鉄道」の文字が大きく書かれていて、切符売場も別になっている。まだ次の列車の時刻まで間があるので、朝食を取ることにするが、東北地方で雪の寒い朝に似合うのはやはり駅の立食い蕎麦だ。もっとも他に開いている店もないので結局ここになる。駅蕎麦「八甲田」で蕎麦を食べたら身体の中から温まってきた。

今度の青い森鉄道は7:54発の三戸行きなので、まずは三戸まで通して乗ってみようと思う。青森から三戸までは2,590円で、JR時代よりかなり高くなっている。「青い森鉄道全線開業」の文字も見えるが、確かに目時−八戸だけでは経営は苦しく、県庁のある青森市までつながって、そこそこの利用客は見込めることは良いことなのだろうが、地元の負担もその分増えるということである。新幹線が出来るまでは大幹線だった路線が、一部を切り離されて第三セクター経営のローカル線になるということがかつて想像できただろうか。

2両編成の三戸行きが、雪の舞う中、青森駅を定刻に静かに発車した。進むに連れてだんだんと雪の降り方が激しくなってきたようだ。野内のあたりでは海も見えるが、吹雪いている冬の海の光景は演歌の世界のよう(?)である。浅虫温泉で意外と降りる人が多かった。ここで6分停車する。貨物列車の通過待ちだ。貨物列車優先のダイヤなのだろう。旅客列車はローカル線になっても、貨物列車にとっては変わらず大動脈の幹線なのである。野辺地では隣に大湊線の気動車が停まっていた。大湊線はJRの路線としては本線から切り離されてしまった感じであり、微妙な位置付けだ。一緒に青い森鉄道に移管した方が良かったかもしれない。

千曳を過ぎたあたりから太陽が出てきた。相変わらず雪は舞っているが、その雪も上北町あたりからは消えてしまった。青森県内を少し移動しただけで天気の変化が大きい。八戸に到着し、ここで予想通りほとんどの客が降りてガラガラになった。青い森鉄道の「新規開業区間」もここまでで、ここから先はすでに青い森鉄道として運行している区間になる。青森を出てから約2時間で終点の三戸に到着した。

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(雪の青森駅)

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(青い森鉄道三戸行き(青森))

6.三戸と二戸

三戸駅を降りると、雪は全くないがとにかく寒い。やや強い冷たい風が吹いていて、雪の降っていた青森市内の方が暖かかったくらいだ。しかし、次の上り列車まで1時間半近くあるので、とりあえず町の中を散策することにする。三戸駅は南部町にある。南部藩発祥の地だ。駅前はやや寂しい感じだが、三戸町の市街地は駅から少し離れたところにあるようだ。10分ほど歩き、橋を渡ると三戸町に入る。町の中心地にはまだ距離があるが、寒いので遠くまで歩く気にはなれず、適当にブラブラしていると、ドーム状の建物が現れた。「アップルドーム」という名前で、三戸町スポーツ文化福祉複合施設というのが正式名称らしい。「ふるさと館」とか「ほのぼの館」など、ちょっと面白そうな文字が見えるので中に入ってみると、中は体育館でその周囲を各種施設が取り囲んでいるというものだった。体育館内からは賑やかな声が聞こえるが、周囲の各部屋は閑散としていた。「ふるさと館」は三戸町にちなんだ内容の展示、「ほのぼの館」は昔ながらの素朴な子供の遊びの展示といったところだ。中は暖かいが長居するほどでもないので外に出て、ゆっくりと駅に戻る。途中に神社の鳥居があったので、階段を上ってお参りする。熊野神社という。誰もいない(神様だけがおられる)し、説明の看板も見当たらなかったので、この神社の由来はよく分からないが、和歌山の熊野本宮と関係はあるのだろう。冷たい風の吹く中、三戸駅まで戻る。

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(三戸駅)

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(三戸付近を走行中の青い森鉄道)

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(アップル・ドーム(三戸))

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(熊野神社の鳥居(三戸))

三戸発11:19の盛岡行きに乗車する。乗車券は二戸まで買った。青い森鉄道の車両だが、次の目時駅からはIGRいわて銀河鉄道に乗り入れる。目時駅が青森県最後の駅で、この駅を発車した直後に県境を越えて岩手県に入る。目時駅は単なる中間駅で2つの鉄道の接続駅には見えないが、その次の金田一温泉からは駅名板がいわて銀河鉄道のものに変わって、路線が変わったことが分かる。もともと南部藩として同じ地域だったところである。廃藩置県で青森県と岩手県に分かれてしまったが、青森県東南部は、同じ青森県の津軽地方よりも岩手県北部との結びつきが強いと思われる。「数字+戸」の地名も両県にまたがっている。岩手県に入って3つ目の駅、二戸で下車する。

二戸は市であるし新幹線の駅もあるので、それなりの規模の都市かと少しは想像していたが、駅前は三戸とあまり変わらない。多少は二戸駅前の方が商店があり、食事をする場所もあった。ちょうど昼時なので食事をすることにするが、その前に新幹線の指定を買っておく。「はやて」には自由席がないのである。二戸駅も約半分の列車は通過するので、次の上りは約1時間半後だ。食事をするにもちょうど良い。駅前でほとんど唯一開いていた「笑満食堂」でラーメンを食べた。店内のTVでは吉本興業の紹介のような番組をやっていて、店の名前に合っていた(?)。帰りがけに「コナモンシール集めてますか?」と聞かれたが、とっさに意味が分からなかった。聞いてみると、八戸、久慈、二戸で「北のコナモン博覧会」と称して、いわゆる「コナモン(粉物)食品」の食べ歩きキャンペーンを実施中とのことである。麺類、菓子類など、「粉」から作った食品の店でシールを集めてうまく「ビンゴ」になるように貼ると、最大で5,000円相当の賞品がもらえるのである。来年3月4日までにあと最低2店行かなくてはいけないが、不可能ではない。ちなみに、八戸、久慈、二戸を中心とする地域を「北緯40度ナニャトヤラ連邦」と称して、県をまたがった、というより南部地域の一体化で地域振興を進めている。

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(二戸に到着した青い森鉄道)

7.東京への帰り道

二戸駅周辺を散策するが、三戸同様に風が強くて寒いので、早々に駅に戻り待合室に逃げ込んだ。帰りの新幹線は13:09発の「はやて26号」東京行きだ。昨日と同様、新青森−盛岡は各駅に停まり、以降は仙台までノンストップで、大宮、上野に停車する。二戸駅は新幹線の駅には珍しく地平にあり、いわて銀河鉄道のホームと仲良く並んでいる。新幹線の車内は暖かく快適で、ぼんやりと寛いでいたら、あっという間に東京に着いてしまった。朝の雪の中、昼の強風の中から帰ったせいか、東京は暖かく感じた。来年3月には新型車両で「はやぶさ」も運行開始するし、また青森に行きたくなりそうだ。
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