今日は荻窪にアイノラ交響楽団の演奏会を聴きに行った。
プログラムは次のとおりである。
・シベリウス:管弦楽のためのバラード「森の精」
・シベリウス:音詩「タピオラ」
・シベリウス:交響曲第5番
指揮:新田ユリ
会場:杉並公会堂 (14:00 開演)
アイノラ交響楽団はシベリウスの作品の演奏に特化したオーケストラで、年1回演奏会を行なっている。私もこのオーケストラの演奏会には結構行っているため、シベリウスの管弦楽作品は多く聴けている。
さて、今日のテーマは「森からの響き」ということで、まずは「森の精」から始まる。詩の朗読+管弦楽のメロドラマ版もあるが、今日演奏されるのは管弦楽のみの版だ。若い男が森の精に誘惑され、最後は離れられなくなって身を滅ぼすというようなストーリーなのだが、そんな訳で「森の静けさ」とか「神秘的な雰囲気」とうよりは、ドラマチックな曲という印象である。甘い誘惑、夢見心地な気持ち、そして破滅と、なかなか見事な構成の曲だと改めて思った。
続いては「タピオラ」である。こちらは、森の神秘性や自然への畏怖といった雰囲気がある曲で、1曲目に比べて、個人的には「森」のイメージそのものである。日本列島も森林が多いので、フィンランドの森と通じるところがあるのかもしれない。聴いていてもイメージしやすい。演奏も好演といってよいのではないだろうか。
休憩のあとは交響曲第5番だ。このオーケストラはすでに交響曲は全曲演奏を数周しているが、今日は「決定稿」での演奏とのことである。前回の演奏会では同じ第5番の初稿が演奏されたが、こちらは残念ながら聴いていない。まあ、具体的にどこがどう違うのかと聞かれても素人には分からないが、最終的にこうなったということで、じっくりと聴こう。「森からの響き」というテーマに引きずられたわけではないが、第5番を聴いていると、どことなく「森」が感じられるのは気のせいか。最後の楽章の主題のメロディーも、独特の雰囲気があって好きである。曲の終わりの、間を置いての和音打ち鳴らしもしっかりと決まった。素晴らしい演奏だったと思う。
このあとは、恒例のアンコール曲、シベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」で締めて、演奏会を終了した。毎度のことながら、シベリウスに特化したオーケストラというだけあって、作品に対するリスペクトが感じられる演奏会であった。
ログインしてコメントを確認・投稿する