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2020年05月26日19:10

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【読書】 最近読んだ本 備忘録

私の主な読書室は通勤電車の中なので、その通勤自体がほとんどなくなっている状況では、読書のペースも落ちてしまい、久しぶりの読書日記である。前回から2ケ月経って4冊だけ。

●「ふしぎ地名巡り」 (今尾恵介著、ちくま文庫)

地図好きとしては、今尾氏の著書は気になってつい購入してしまう。水の地名、火の地名、土の地名など、自然に由来する地名を巡り、軍や会社に由来する地名を巡り、地域に特有の地名を巡り、面白い地名を巡り、そもそも地名とはどういうものかを綴っている。地名の由来や歴史をたどっていくと、様々な発見があるのである。なぜこのような地名になっているのか、今となっては不思議としかいいようのないものも、きちんと由来はあるのだ。住居表示法やいわゆる「キラキラ地名」の創出で失われた地名も多いが、先祖が積み上げてきた地名を尊重しないことについては、他の著書も含めて一貫して否定しているのは言うまでもない。


●「サイコパス」 (中野信子著、文春新書)

100人に1人の割合でいるというサイコパス。反社会的人格の一種の精神病質者であり、熱い共感を持たず、恐怖を感じないゆえ、平然と嘘をつき、とんでもない犯罪を行っても罪悪感を持たない。そんなサイコパスを脳科学者の視点で、その心理的特徴、サイコパス脳の知覚能力や学習能力などを述べ、サイコパス発見の経緯や、現代に生きるサイコパスの状況などについて述べている。サイコパスは必ずしも犯罪者という訳ではなく、社会的地位の高い人にはそのような傾向が多いともいう。おそらく多くの人に、程度の差こそあれサイコパス的なものはありそうな気がするが...


●「オペラの終焉」 (岡田暁生著、ちくま学芸文庫)

「リヒャルト・シュトラウスと「バラの騎士」の夢」という副題がついており、オペラ全盛の19世紀を過ぎた20世紀初頭の、芸術か娯楽か、前衛か古典か、という岐路に立たされた音楽において、それらを見事に融合させたのが、シュトラウスなのであるという。シュトラウスの歌劇「バラの騎士」は、オペラの黄金時代の最後の輝きであり、これを以てオペラの終焉を迎えたのだと説く。「バラの騎士」について細部に亘る分析も行い、それまでのオペラの「いいとこ取り」をして、結晶させた作品であるということを示している。「バラの騎士」はクライバー指揮のDVDを持っているので、もう一度じっくりと鑑賞してみようと思う。


●「殺人都市川崎」 (浦賀和宏著、ハルキ文庫)

地元の書店(川崎市内)で目立つように積まれており、気になって手に取り、つい買った本。作者については知らなかったが、今年2月に41歳の若さで亡くなった方で、これが最後の作品とのこと。治安が悪く地獄のような町で、地べたを這いずり回って暮らしている川崎大師周辺の川崎区の人たち。同じ川崎市でも、武蔵小杉など他の区は別世界で、川崎区の人には一生縁のない場所だ。そんな川崎に、伝説の殺人鬼が帰ってきたとの噂が流れる。20年前の一家殺人事件の生き残りが中学校の担任だったと知った「俺」は、知らず事件に関わってしまい、恋人や家族も殺されてしまう。読んでいて、なんとなく妙な違和感があるなと思っていたら、結末でそういうことだったのかと。徹底的な川崎ディスりも面白い。
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