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2018年10月04日20:29

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【読書】 最近読んだ本 備忘録

最近読んだ本の備忘的メモ。

●「フォッサマグナ」 (藤岡換太郎著、講談社ブルーバックス)

日本列島のど真ん中にある巨大地溝「フォッサマグナ」は、1500万年前に形成された深さ6000mの、世界で唯一の特殊な地形だ。このフォッサマグナの形成過程を、現在までに分かっていることをベースにして述べた本である。フォッサマグナの西端は糸魚川−静岡構造線と一致しているが、東側の境界はどこなのかも不明確である。(糸静線のことをフォッサマグナだと勘違いしている人もいる。) フォッサマグナを論じるには日本海の形成過程を見て行くのが妥当だが、これもいくつかの説があるのが現状である。分かっているようで実は謎の多いのがフォッサマグナ。世界の火山の1割は日本列島にあり、その1割はフォッサマグナにあるというのも、大いなる特徴である。


●「女神めし」 (原宏一著、祥伝社文庫)

「佳代のキッチン」の続編である。結局失踪した両親に会うことはなかったが、ふっきれた佳代は、移動調理屋を続け再び全国の港町を巡る。氷見、下田、船橋、尾道、大分、五島にて、それぞれの土地でのさまざまな出会いがあり、悩みをかかえた人々の心を佳代の料理を通じて解きほぐす。佳代の考案した「魚介めし」も好評だ。前作で登場した「松江のばあちゃん」から頼まれた「調理屋の支店」を開く話も、少しずつ進んでいく。ミャンマーからの留学生や、ヒッチハイカーのフランス人とも出会い、グローバル化(?)も進む。本小説の舞台は私自身も実際に行った場所も多く、風景が思い浮かぶ。こんな旅暮らしもいいかなと思ってしまう小説である。


●「広島と広電」 (路面電車を考える会著、交通新聞社)

広島市民の足として市内を縦横に走る路面電車と、広島と宮島つなぐ鉄道線。「広電」こと広島電鉄の歴史、駅や沿線のあれこれ、いろいろな車両の魅力、そして近未来に向けた動きなど、マニアックな話も含めて、広電のことを語り尽くした本である。各地で廃止になった路面電車の車両がそのままの形で走っているかと思うと、洗練されたデザインの連接車も走っていたり、まさに動く路面電車博物館。現在は駅前大橋線の計画が進行中で、広島駅から都心部へのアクセスがさらに便利になる予定だ。広島には公私とも時々行くが、必ず広電には乗ることになる。地下鉄ではなく路面電車が都市交通の主役の広島は、他の都市にはない魅力がある。


●「ショスタコーヴィチ 引き裂かれた栄光」 (亀山郁夫著、岩波書店)

ロシア文学者によるショスタコーヴィチの本である。ロシア革命、大テロル、世界大戦、スターリン独裁など、激動のソ連時代に生きた作曲家の、作品に込められたメッセージや、いわゆる「二枚舌」で体制と渡り合いつつ、栄光も挫折も味わった生涯を、作品の「解釈」を絡めて書かれている。現在においては、世界各国でショスタコーヴィチの作品は頻繁に演奏され、間違いなく20世紀を代表する作曲家の一人だが、どうしても時代背景を抜きに語ることは出来ない。ショスタコーヴィチ自身も作品については多くを語らず、いまだに議論は尽きないが、純粋に作品を聴いて楽しめばよいとも思う。この本を読むと、ショスタコーヴィチを改めてじっくりと聴きたくなる。


●「女子大生つぐみと古事記の謎」 (鯨統一郎著、ハルキ文庫)

「古事記」に絡めたミステリー小説である。大学で「古事記」を研究する女子大生、森田つぐみは、身に覚えのない殺人容疑で警察に追われることになる。さらに、与党政党の後ろ盾となっている謎の組織や、その配下の暴力組織に命を狙われることになり、雑誌記者に匿われる。そこには、つぐみの出生の秘密と、「古事記」に記された神武東征と草薙剣に関する重大な秘密が隠されているのだった。話は飛躍しすぎて荒唐無稽で、なんだか滅茶苦茶な結末だが、そこはエンターテインメント小説だし楽しんで読めばよい。
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