●ウルマス・シサスク (1960- 、エストニア)
「銀河巡礼〜南半球の星空」
[1]
・カメレオン座「群がり」
・はちぶんぎ座「停滞」
・テーブルさん座「野火−浄化」
・とびうお座「変容」
・ケンタウルス座「啓発」
・みなみじゅうじ座「悪夢」
・はえ座「解放」
・エリダヌス座「前進−非物質化 "虹の彼方へ"」
・みずへび座「鮮明なコントラスト」
・くじゃく座「争いと和解の法則」
・みなみのさんかく座「二等辺三角形のコントラスト」
・コンパス座「ブラウン運動」
・ふうちょう座「調和」
[2]
・とも座「静けさ」
・ほ座「嵐」
・りゅうこつ座「一陣の風」
・銀河幻想曲
−大マゼラン銀河
−小マゼラン銀河
−コールサック
−宝石箱
・きょしちょう座「さまよい」
・インディアン座「幻影−踊る精霊たち」
・さいだん座「増殖」
・かじき座「霧の中の悦び」
・とけい座「膨張」
・レチクル座「永遠−永遠の彼方へ」
ピアノ:吉岡裕子 (2017録音)
シサスク演奏の第一人者である吉岡裕子さんによる「南半球の星空」がリリースされたので、さっそく購入した。(吉岡さんから直接購入) 「北半球」のリリースが2011年11月。それから6年半をかけて完成したCDである。当初はもっと早く出す予定だったそうだが、あえてリリースを急がず、じっくりと取り組んで製作したCDである。
演奏しているのは、エストニアの作曲家でアマチュア天文学者でもあるウルマス・シサスクのピアノ作品であり、北半球の住民には馴染みがない星空をテーマにした音楽ではあるが、その音楽が描き出す宇宙は、まさにシサスクならではの響きであり、宇宙に浮かぶ星々を音で表したものなのである。アボリジニ神話の世界観が、シサスク独自の視点によって音楽と融合し、宇宙の根源ともいえる響きになっているのである。いわゆる特殊奏法も駆使して、1台のピアノから様々な音を生み出し、壮大にて深淵な、魂の奥底に響く音を生み出している。
これらの音楽は、作曲者シサスクへの完全なる共感をもって弾いている吉岡裕子さんによって、最高の形で聴き手に届けられる。吉岡さんがCDに添えてくれたレターによれば、「北半球と異なり、南半球はスタジオではなくホールの自然な響きで収録した」とのことで、山梨県のホールで録音された響きは、たしかに宇宙的広がりをもっているように聞こえる(気がする)。
吉岡さんのピアノ演奏は、CDだけではなく生演奏でも何度か聴いているが、吉岡さんに出会わなければ、シサスクの音楽を知ることもなかったと思う。
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