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2017年11月25日21:10

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【音楽】 東京交響楽団演奏会 〜芸術の秋/スポーツの秋

芸術の秋、スポーツの秋。もう冬に近い気温だが、まだ11月だ。そんな訳で、今日も演奏会を聴きに行った。今月に入って3回目の東京オペラシティである。今日は東京交響楽団の演奏会だ。

プログラムは次のとおりである。

 ・ロッシーニ: 「ウィリアム・テル」序曲
 ・シベリウス: ヴァイオリン協奏曲
 ・オッフェンバック: 「天国と地獄」序曲
 ・サティ/ケネディ編: スポーツと気晴らし
 ・マルティヌー: ハーフ・タイム
 ・オネゲル: 交響的運動第2番「ラグビー」

   指揮:秋山和慶/ヴァイオリン:佐藤玲果
   会場:東京オペラシティ・コンサートホール (14:00開演)

スポーツにちなんだ音楽のプログラムという訳である。(あまりスポーツとは関係なさそうな曲も混じっているが。) 肩肘張らずに気楽に音楽を楽しもうというプログラムなので、そのつもりで今日は聴こうと思う。

1曲目は「ウィリアム・テル」序曲だ。例によって歌劇を通して聴いたことはないが、序曲だけはよく知っているというものである。秋山さんの指揮はいつもながら好感の持てる素晴らしいもので、こういう超有名曲も、きっちりと決めてくれる。最初はチェロによる独奏が聴き応えあり、こんな良い曲だったのかと思う。普段この曲をわざわざ聴く気がしなかったのは、中間部の木管による牧歌の部分にある。入社当時、会社の朝の始業音楽がなぜか、この「ウィリアム・テル」の牧歌部分だったのだ。朝のさわやかな気分(?)で、さあ仕事を始めましょうということか。どうせなら、そのあとの「スイス軍の行進」の方が、やるぞ!という気分になったかと思うのだが。と、どうでもいいことまで思い出しつつ、まずは1曲目を楽しんだ。

続いては、佐藤玲果さんが登場して、シベリウスの協奏曲だ。佐藤さんは1999年生まれの18歳(!)。藝大附属高在学中とのこと。なんと女子高生だ。指揮者の秋山さんとの年齢差58歳! 秋山さんから見れば孫の世代だ。しかし、この堂々とした貫禄はなんだろう。演奏は、やや未完成のところも若干あるように感じたが、大器の片鱗というのか、これから素晴らしい演奏家になっていくだろうと思わせるような演奏であった。音に艶があり、聴かせどころはじっくりと聴かせてくれた。第3楽章ではっきりと分かるような、音を外してしまった箇所があったが、それはどうでもいいくらい、素晴らしい演奏であったと思う。演奏終了後は拍手喝采。登場時は貫禄の表情だったが、演奏が終わったあとは18歳の女の子の表情になっていた。

休憩のあとは、いよいよスポーツ特集だ。といっても、「天国と地獄(地獄のオルフェ)」は少し違うか。クラリネットやヴァイオリンのソロもある聴かせどころ十分な曲だが、最後はやはりドンチャン騒ぎ。昨年アマオケで聴いた時は、なかなか金管が苦しそうだったが、今日はそこはプロ。秋山さんの指揮で、上品なドンチャン騒ぎ(?)で盛り上がって終えた。

次のサティの「スポーツと気晴らし」は初めて聴く曲だ。もともとはピアノ曲だが、トーマス・ケネディが管弦楽に編曲したものである。もともとの21曲を14曲にして順番も変えている。14曲といっても、1曲の長さは1分に満たない。シャルル・マルタンの絵画に付けられた曲集で、各々に標題が付いているが、その意味を考えても仕方ない。考えようとすると曲が終わってしまうのだ。いかにもサティらしい、どこか人を食ったような音楽だが、客席からも時々笑いがこぼれるような作品集である。4曲目の「ゴルフ」では、パーカッション奏者がゴルフのスイングの真似をして、なぜかその棒を折ったり(そのバキッという音も音楽の一部なのだろう)、シベリウスの時とは打って変わって、演奏しながら楽しんでいるという感じである。

このあとは、サッカーの「ハーフ・タイム」を描いたというマルティヌーの音楽だ。ハーフ・タイムは、試合の合間のはずなのに、ずいぶんと賑やかな音楽で、観衆の喧騒を表した音楽ということなのだろう。ストラヴィンスキーの音楽っぽい部分も時々聞こえ、賑やかなハーフ・タイムであった。続いてはオネゲルの「ラグビー」だ。交響的運動(Symphonic Movement)は、機関車を描いた第1番「パシフィック231」が有名だが、第2番は人間の動きである。実際にラグビーの試合のどのような場面をどう描いているのかは追いきれないが、細かいことはどうでもいい。これも聴いていて楽しめる音楽である。

最後にアンコール演奏があった。カバレフスキの「道化師のギャロップ」である。運動会の音楽の定番曲で、スポーツ音楽の演奏会を締めくくるのに相応しい曲だろう。

秋山さんの指揮は、いつもながら無駄なく的確で、音楽そのものを楽しめる。芸術の秋とスポーツの秋を、演奏会で楽しめた午後のひとときであった。
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