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2013年09月23日20:49

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【音楽】 オーケストラ・エクセルシス演奏会 「バルト三国プログラム」

オーケストラ・エクセルシスの第4回演奏会に行ってきた。このオケの演奏会は今のところ「皆勤賞」だが、それは魅力的なプログラムと高い演奏レベルだからだ。(マイミクさんからの招待があるから、ということもあるけれど。)

今回は「バルト三国プログラム〜20世紀に生まれたロマンティシズム〜」と題し、エストニア、リトアニア、ラトビアの作曲家から1曲ずつを取り上げるプログラムとなっている。

プログラムは次のとおり。
・ヴェルヨ・トルミス (エストニア):序曲第2番
・バリス・ドヴァリョーナス (リトアニア):ヴァイオリン協奏曲 ロ短調
・ヤニス・イヴァノフス (ラトビア):交響曲第3番 ヘ短調

   指揮:大浦智弘、ヴァイオリン独奏:小山啓久
   会場:杉並公会堂大ホール

「なんだ、この知らない作曲家ばかりのプログラムは!」と思う人がかなりいそうだ。実際私もほとんど知らないと言っていい状態だった。

ドヴァリョーナスのヴァイオリン協奏曲は、なぜかグルズマン(Vn)/N.ヤルヴィ指揮ハーグ・レジデンティ管による演奏のCDを持って聴いていた。しかし、ドヴァリョーナスを目的に買ったのではなく、コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲とカップリングでたまたま入っていたのだった。トルミスは全くの未知だったが、2日前にネーメ・ヤルヴィによる2枚組の「エストニア管弦楽作品集」のCDを入手し、ここに序曲第2番も収録されているので、初めて聴いた次第である。(チケットを取って下さったオケの方によると、「トルミスは合唱曲の作曲家としては有名。管弦楽で唯一よく演奏されるのが序曲第2番で、今回のプログラムでも一番有名な曲」とのこと。そんなことも知らなかった。)  イヴァノフスは完全に未知で、今回の演奏会にて初めて聴く曲となる。

トルミスの序曲第2番をCDで初めて聴いた瞬間、なんだかカッコイイという印象だった。激しいリズムで刻まれた旋律で始まり、いきなり大きく盛り上がる。といって、ずっとこのままではなく、中間部ではゆったりとした静寂が訪れ、その後再び盛り上がり最後はさらに激しくなる。面白い曲だと感じた。

そんな訳で今日の演奏も大いに期待したのであるが、期待通りの演奏で、まずは1曲目を楽しく聴かせてくれた。最後のダダダッ、ダダダッ、のあと少し間をおいて最後のダダダッ。このフェイントっぽい終わり方(?)も気に入っていたりする。一昨日の自宅でCDで聴いたのが1回目、今日の生演奏が2回目。あれこれ「分析」して評論するようなレベルではないし、するつもりもないが、普段聴き慣れない曲を聴くワクワク感が味わえるのは素晴らしいことである

2曲目のドヴァリョーナスは、唯一以前から知っている(はずの)曲である。じっくり聴くとなかなか味のある作品ではないかと思う。グレゴリオ聖歌から取られた旋律らしいホルンのソロで始まる第1楽章。このホルンが素晴らしかった。これで安心して聴ける。このあと木管の静かなメロディーが続き、穏やかな始まりであるが、突然激しく盛り上がり、ヴァイオリン独奏が軽やかな民俗音楽風なメロディーを奏でる。(このメロディーは耳に残り、休憩時間にトイレで口ずさんでしまった。) 

第2楽章は今度はクラリネットのソロで始まる。ここはゆったりと静かな楽章で、正直少し退屈してしまったが、第3楽章では冒頭から激しく、勢いに乗ってそのまま盛り上がっていく。やっぱり良い曲なのだと感じた。

休憩のあとのイヴァノフスは、この作曲家の作品自体が全くの初である。(交響曲第3番のCDはあるらしいのだが、入手出来るまでには時間がかかるらしい。) 

キーワードは「半音階」だそうだが、聴いた瞬間にそれは分かる。なんて素敵な曲なんだろう。半音階を効果的に使って、なんとも特徴的なきれいなメロディーが奏でられる。クラシック音楽というよりはどこかポピュラー音楽のような感じさえする。第2楽章も心地よい音楽。美しいメロディーにうっとりしそうだ。第3楽章はちょっと激しいスケルツォ楽章。この楽章の終わり方が曲全体の最後のような盛り上がりだが、続いて第4楽章に続く。

ああ、こんな良い曲を今まで知らずにいたとは、そしてそれが今日生演奏で聴けた嬉しさ。
これはもう一度(といわず何度でも)聴きたい曲だ。今日のプログラムの中で一番のお気に入りとなった。(唯一全く未知の曲だったのに。)

アンコールは、これもまったく知らない曲だったが、終演後にエミリス・ダルシンスの「メランコリックなワルツ」だと知る。ダルシンスはイヴァノフスと同じラトビアの作曲家だという。幸せな生涯を送ったのではなさそうで、管弦楽作品もみんな破棄してしまったという。唯一残っているのがこの作品だというが、これまた美しいメロディー溢れる素敵な曲であった。

滅多に聴く機会のない作品ばかりの演奏会だが、十分に楽しめた演奏会だった。だからこのオケの演奏会は毎回聴きに行っているのだ。

最後に、20世紀のバルト三国というと、どうしてもソ連の占領下におかれていたことを抜きには出来ない。その辺りの話をすると長くなるし、純粋に音楽を楽しみたいだけなのでここでは触れない。ドヴァリョーナスはソ連占領下にありながら、リトアニア人として民族的な要素を取り込み、イヴァノフスは西欧の新しい音楽を自分の中に取り入れた、ということだけ書いておく。(プログラムに書いてあることの受け売り)


楽しくまた有意義な演奏会だったと思う。次回(1年後だが)も楽しみだ。
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