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2026年10月02日14:48

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Dead $oul$ 2025年作品 

6/10

監督・脚本:アレックス・コックス
脚本:ジャンニ・ガルコ
出演:アレックス・コックス、ザンダー・シュロス、ディック・ルード

80年代のアレックス・コックスには神がかり的なものがあった。映画製作そのものがパンク的で、何でもありの自由さがあった。

そこから『Repo Chick』(2009)、『Tombstone Rashomon』(2017)と、酷く安っぽいものを観させられてきた。『ストレート・トゥ・ヘル:リターンズ』(2010)は「リターンズ」というので観てみたら、続編ではなくディレクターズ・カットのようなものだった。

そんなコックスの最新作。こちらも正直なところ期待していないので、ハードルは下がりまくった状態で鑑賞した。

原作はゴーゴリ『死せる魂』。舞台を1890年のアリゾナに移し、死んだメキシコ人労働者の名前を買い集める男Strindlerをコックス自身が演じている。不法移民を国外退去させたことにして金を集めようとする詐欺師の話になっている。

Strindlerはメキシコ人労働者を雇っていた雇用者たちと何度も面会するが、彼らはみなメキシコ人を消耗品のように考えている。人間の商品化や搾取が本作のテーマになっている。

『ストレート・トゥ・ヘル』と同じ西部劇であるため低予算ゆえの粗は比較的目立ちにくく、キャストにもかつてのコックス組が参加していて、オールドファンへの目配せもある。ただし、エミリオ・エステベス、エド・ハリス、ハリー・ディーン・スタントン(これはもう無理でしたね)あたりの出演は望むべくもない低予算作品である。

Strindlerの生い立ちがクレイアニメでほんの少し描かれるが、あまりに短く、ほとんど効果を上げていない。

コックス御大が主演しているものの、そもそも脇で光る存在なので、映画一本を引っ張るのは難しい。

そんな中、Strindlerが収監された際の夢の場面で、アメリカ政府の謎の施設が登場し、大量虐殺の記録がStrindlerに関連付けられていく。ここで突然、『ウォーカー』にいきなりヘリコプターが出てきたときのような、コックス特有の変調が現れる。

『ウォーカー』では、あの変調がその後の映画全体へ感染していった。ところが本作では一瞬だけ発症して、また元の西部劇へ戻ってしまう。映画全体にその狂気が波及するところまではいかなかった。

それでも、かつてのコックスを一時だけ味わうことができた。
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