最近購入したCD2枚。
●廣瀬量平 (1930-2008)
・天籟地響
・トルソ〜五つの楽器のための
・渺〜尺八独奏のための
・「みだれ」による変容〜十七絃のための
・魂ふり〜長管尺八のための
廣瀬量平指揮
上杉紅童 (石笛・土笛・つぼ笛・よこ笛)/山本邦山 (尺八)
山岡重治、柴田雄康、北御門文雄、松島孝晴 (リコーダー)
岡田知之、細谷一郎、橘政愛、大野智雄 (打楽器)
野坂操壽 (箏)/菊地悌子 (十七絃箏)/矢崎明子 (三絃)
青木鈴慕 (尺八)/北本秀樹 (チェロ)/三橋貴風 (尺八)
(1976、1981、1988、1986録音、Camerata)
昨年10月に十七絃箏曲「みだれによる変容」を日原暢子の演奏で生で聴いたのを、たまたま店頭でこの曲が入っているCDを見かけて思い出し、購入したもの。といっても、メインは1曲目の「天籟地響」であろう。「天籟地響」は笛と打楽器で演奏される4楽章構成の曲であるが、「考古学的復元でも、民俗音楽風創作でも、全くの空想的表現でもない」ながら、日本人の奥底にある何かを呼び覚ますような、不思議な感覚の曲である。民謡や伝統音楽を研究していた廣瀬なので、それはベースにはあるようだ。「トルソ」も、箏や尺八の中に異質なチェロが混じっていることで、現実と非現実を往来しているような感覚になる。「みだれによる変容」は、生で聴いた時は前衛音楽のようにも感じたが、必ずしもそうでもなさそうだ。しかし、箏の表現力を広げた作品といえるだろう。尺八独奏による「渺」と「魂ふり」は、太古からの大きな自然や宇宙の流れを感じるといったら大袈裟か。「みだれ変容」以外は初めて聴く曲なのに「懐かしい」感覚だ。
●小川寛興 (1925-2017)
・交響曲「日本の城」
外山雄三指揮 日本フィルハーモニー交響楽団/キング混声合唱団
薗武史、東儀文隆、山田清彦、徳能明彦、東儀勝、小島吉太郎、手塚清 (龍笛)
薗広茂、水藤錦穣 (琵琶)/横山勝也 (尺八)
後藤すみ子、矢崎明子 (箏)/菊池悌子 (十七弦箏)
堅田喜三久 (小鼓)/堅田啓光 (大鼓)/園田芳龍 (ホラ貝)/荒川マリ子 (胡弓)
(1968年録音/キングレコード)
小川寛興といえば、「月光仮面」、「快傑ハリマオ」、「仮面の忍者赤影」といったTV番組の主題歌が浮かぶが、交響曲を作っていたとは知らなかった。知らなかったら聴いてみればよい。この曲は、明治百年を記念して作られた作品だそうで、タイトルのとおり、日本の城を、「築城」、「天守の城」、「戦いの城」、「炎の城」、「不滅の城」の5つの楽章で描いた交響曲である。オーケストラに和楽器を取り入れた曲で、和楽器が各楽章で重要な役割を担っている。「築城」は龍笛独奏で始まり、そのあとは大河ドラマのテーマ曲のような感じだ。箏が活躍する。いかにも、城を作るぞ!という感じだ。「天守の城」では尺八が活躍。そして、遠くからホラ貝が聞こえてくると「戦いの城」である。いくさが始まった。不穏な曲調になると「炎の城」の楽章。激しくかき鳴らされる琵琶が、城の炎上を表しているのだろうか。そして焼け落ちた後の胡弓のわびしい音色と悲し気な合唱。最後は「不滅の城」である。それでも城は不滅なのだ。日本人の心の中に生き続けている、ということだろうか。分かりやすい曲である。こういうのがいい。
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