今日は、今年最初のコンサートに行った。いつもご招待いただいているアウローラ管弦楽団の演奏会だ。ロシア音楽をメインに演奏しているアマチュア・オーケストラである。
緊急事態宣言が発令されているが、予定通り開催するとの連絡が昨日あった。
・ホールには休業要請が出ていない。
・昼公演であることから、夜20時以降の外出に相当しない。
・収容率50%以下も最初から想定済みで、900人を上限として集客している。
という理由とのことである。実際これまでにクラシック音楽の演奏会でクラスターは発生していず、きちんと対策をして、それをみんなが守れば感染拡大は防げるのだということを、プロ・アマ問わず各団体が証明しているのである。このことは強調しておきたい。
さて、今日のプログラムは次のとおりである。
・チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
・ショスタコーヴィチ:「馬あぶ」組曲より
・ショスタコーヴィチ:交響曲第12番「1917年」
指揮:田部井剛
会場:すみだトリフォニー (13:30 開演)
新年早々に相応しいかどうかはどうでもいいが、個人的には魅力的なプログラムである。COVID-19感染拡大防止策もきちんと行われていることは、わざわざ書くまでもない。(隣りの席は空席なので、ゆったりと聴けるというメリットもあるけどね。)
最初は、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」だ。お馴染みの名曲で、演奏会でも何度か聴いているが、物語の展開を見事に音楽で表した曲で、聴いていても分かりやすい。今日の演奏もなかなか素晴らしく、要所要所をきっちりと抑えつつメリハリをつけた演奏で、最後まで退屈することなく聴くことが出来た。
続いてはショスタコーヴィチの「馬あぶ」組曲からの抜粋だ。ショスタコーヴィチは結構多くの映画音楽を手掛けているが、この「馬あぶ」もその一つである。その音楽を演奏会用に12曲の組曲に編んだものだが、今日演奏するのは「前奏曲」、「民衆の祭日」、「ワルツ(手廻しオルガン)」、「ロマンス」、「情景」、「終曲」の6曲である。映画自体は見たことがないし、原作も読んだことがない。組曲はCDでは聴いていたが、なんとなく流して聴いていることが多く、生演奏でじっくり聴くのは初めてだ。これが、聴いてみると実に楽しかった。「前奏曲」はなんだかNHK大河ドラマのオープニングのよう(?)に感じた。「ロマンス」はヴァイオリン独奏が素敵であった。「情景」がチャイコフスキーの「白鳥の湖」のオマージュのようになっているし、「終曲」は冒頭が怪獣でも出てきそうな感じに聞こえたのは、特撮映画の観すぎか(笑)。元の映画を知らなくても楽しめる音楽だが、それもしっかりとした演奏によるものであろう。CDで聴いてもなんとなく流してしまいがちな曲を、じっくりと堪能することができた。
休憩のあとはショスタコーヴィチ第12番だ。「1917年」というタイトルから分かるように、ロシア革命を題材にした曲である。体制におもねった駄作であるだの、いや、その裏に暗喩や批判を込めているだの、いろいろあるようだが、そういうのは「解釈」好きな人に任せて、私は音楽だけを楽しむことにする。先ほどの「馬あぶ」同様、映画音楽のようにも捉えることができて、これまた楽しいのである。冒頭の低弦の奏でるメロディーから何やら雰囲気があり、やがて盛り上がって大爆発する。「ラズリーフ」で革命の構想を練り、「アウローラ号」での砲撃を合図に戦闘開始、革命の火蓋が切られ、そして「人類の夜明け」−社会主義革命の成就万歳!ということで、なんとなく情景がイメージできるのである。こちらも素晴らしい演奏で、最後までじっくりと堪能できた。最後の方はティンパニなど打楽器も炸裂し、大音響で鳴り響く。このあたりもショスタコーヴィチの交響曲を聴いたなあという満足感に浸ることが出来たのである。
会場の外に出たらやたら寒いが、外の気温に負けないような熱い演奏であった。
今年の演奏会は、今後どうなっていくか分からないが、無暗に中止するのではなく、きちんと安全対策をして実施するという方向に、各団体が向かってくれればよいと思う。
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