クリント・イーストウッド89歳の監督主演作品。
主人公アール(イーストウッド)は園芸家としての事業に失敗し、家も差し押さえられ、
おんぼろトラックの他に何も持たない孤独な90歳。
長年の身勝手なふるまいで家族に見放され、元妻も娘も相手にしてくれない。
そんな時、車の運転さえすればいいという仕事を持ちかけられて引き受けるが
それはメキシコの麻薬カルテルの運び屋だった。
原題の「The Mule」はラバのことであり、俗語で「麻薬の運び屋」また「頑固者」
をも意味すると言います。
アールは朝鮮戦争を経験した元軍人、頑固一徹の老人であるが
ユーモアを忘れず、今も女を口説き、チンピラの大物にもまったくひるまない
マイペース人間でもあって、中々に面白い。
彼が長いこと家庭をかえりみなかったのは、男は仕事さえしていれば許されると
思っていた節があります。
しかし結婚式をすっぽかされた娘は、10年以上口も利いてくれない。
病魔に侵された元妻に残された時間は、長くはなかった。
人生の最終章においてようやく自分の愚かさと失敗に気づいた男が
どうやってそれを修復するのか?
麻薬取締官コリン(ブラッドリー・クーパー)率いる当局が
捜査線上に浮上すらしない90歳の老人をどうやって見つけ出すのか?
アメリカ北東部のハイウェイを舞台にしたロードムービーは
そうした期待感のもとにのんびり、そして時々ヒヤヒヤしながら展開します。
途中で結末が見えていた気もしますが、最後はあれより仕方なかっただろうな。
2014年のニューヨーク・タイムズに載った「90歳の男性が麻薬の運び屋で逮捕」という記事が
この作品の元になったのだそうです。
大きな感動はなかったが、じんわりと来ます。
89歳の御大イーストウッドの作品、あと何本観られるかとつい思ってしまいます。
公式HP
http://wwws.warnerbros.co.jp/hakobiyamovie/
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