久しぶりのCD購入は、連載中(?)の「日本人作曲家の作品を聴く」シリーズに連なるものとなった。
●林光 (1931-2012、日本)
・オペラ「森は生きている」 (オーケストラ版)
林光指揮 オペラシアター こんにゃく座 (2001録音、fontec)
林光が芸術監督を務めていた「こんにゃく座」による、オペラのライブCDである。CD3枚、2時間20分に及ぶ大作だが、聴いていても退屈することなく、聴きやすく親しみやすいメロディーばかりで実に楽しい。サムイル・マルシャークの戯曲「森は生きている」を、日本語オペラ化したもので、女王の「マツユキ草がほしいと」というお触れを聞いて、継母から真冬の森に行かされた「むすめ」と、時間を司る十二の「月の精」たちとの交流を通じて物語が展開していく。月の精によって、時間を一時的に入れ換えられて、四月に咲くマツユキ草を手に入れるのだが...
出演する歌手は12人、オーケストラは11人。大掛かりな舞台や豪華なオーケストラによるグランド・オペラを想像してはいけない。林光はあくまでも少人数のオペラを志向しているのだ。登場人物も一人一役なら30人必要だが、あえて12人でこなすことが、「オペラというものの虚構性を観客に忘れないでもらうための仕掛け」でもあるという。だから、このオペラも、実はオペラ団の稽古場での通し稽古という話なのである。日本語オペラとしては珍しく、これまで何度も上演されているらしい。
言葉の分からない外国語のオペラを長々と聴くのも、音楽を楽しむ意味ではよいが、音楽だけでなく、演劇的要素も含めて全体を楽しむには、こんな日本語オペラがいいのだと、最近思い始めている。
ついでに、「オペラシアターこんにゃく座」を調べてみたら、我が自宅の近所に事務所があることを知った。25年以上も多摩区に住んでいて知らなかった...
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