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2018年03月03日21:03

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【音楽】 アンサンブル・ヴェネラ演奏会 〜ジダーノフ批判に至る道

カレンダーを1枚めくり、2月から3月になったのと同時に、1日早朝の嵐を合図にしたかのように、冬から春にパッと季節が切り替わった。まさに激変。今日も暖かい1日だった。午前中は所用を済ませ、午後は晴海に向かった。演奏会に行くためだ。アンサンブル・ヴェネラの演奏会である。アンサンブル・ヴェネラは、2014年に結成されたアマチュア・オーケストラで、今日が3回目の演奏会となるらしい。

今日のプログラムは次のとおりである。
 ・ショスタコーヴィチ: 交響曲第9番
 ・プロコフィエフ: 交響曲第6番

   指揮:熊倉優
   会場:第一生命ホール (13:30開演)


このオーケストラの演奏会は初めてである。それどころか、お誘いがなければ存在も知らなかった。アウローラ管弦楽団の方からお誘いを受けたが、なるほど団員はアウローラとかぶっている人が多い。やはりロシア音楽を主とする、不定期に演奏会を開催する室内管弦楽団ということである。

第一生命ホールは約1年ぶりだ。ちょうど1年前の今頃、痛い足を引きずって、勝どき駅からホールのあるトリトンスクエアまで30分もかけて歩いたのを思い出す。今日はスタスタと10分もかからずに行ける。

さて、今日は「終戦の作曲家たち:ジダーノフ批判に至る道」という副題が付いている。芸術家の自由な創作活動に政治が干渉するという暗黒の時代がかの国であったが、それに絡む2人の大作曲家の「問題作」を演奏しようというプログラムである。会場はやや空席があったが、これはあまり宣伝していないためか。

最初はショスタコーヴィチの第9番である。実演でも聴いたことがあるし、CDでも時々聴くが、なんというか、「良い曲だなあ」ではなく、「なんだかおちょくられているようでありながらも、面白い曲かもしれない」という印象である。今回改めて聴いてみて、やはりこれは独特の味わいがあって、捉えどころがあるようなないような、なんとも不思議な曲だなと感じた。第1楽章は明るく軽やかだが、第2楽章はクラリネットやフルートのソロで、淡々とした雰囲気。第4楽章ではファゴットのソロが活躍。管楽器のソロが印象的な作品なのだ。最後の第5楽章は盛り上がってあっけなく終了。

演奏はなかなか良かった。高いモチベーションを持って演奏しているようで、この曲はこういう曲なんだよということを、きちんと伝えようとする意志が感じられる好演であった。演奏終了後には、指揮者はもちろんファゴット奏者を最初に立たせた。管楽器がしっかりしていると安心して聴ける。

休憩のあとは、プロコフィエフの第6番だ。こちらは実演で聴くのはおそらく初めてだ。CDで聴いたところでは、なんだか捉えどころがなく、独特の雰囲気の中で不思議な感覚になるような曲という印象だったが、まさにその「捉えどころのない独特の不思議な感覚」こそが、この第6番なんだという演奏であった。冒頭のトランペットによる序奏からして不思議な感じで、そのまま不思議な感覚が続く第1楽章。そうかと思うと、よく聴くとなかなか美しい第2楽章、意外と分かりやすい旋律の第3楽章であったりする。

聴いたあとに、喜びが溢れる訳でもなく、かといって悲しみのどん底に突き落とされる訳でもなく、やはり独特の不思議な感覚としかいいようがない。こちらも、ショスタコーヴィチ同様、この作品はこういう曲なんだということを、演奏を通じて感じさせてくれたということだろう。

ショスタコーヴィチの第9番とプロコフィエフの第6番を続けて聴いて、やはり楽しい演奏会であったのは間違いない。演奏も素晴らしく、楽しい午後のひと時を過ごすことが出来た。

帰りは新宿から、複々線が完成した小田急線で帰宅。といっても急行だと今までと同じ線路だ。各駅停車にすれば良かったかな。登戸駅にも本日から新しい改札口が出来たので、そちらから出た。平日朝の南武線乗り換えの混雑緩和になるのだろう。
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