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2017年12月10日20:21

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【音楽】 プロ―スト交響楽団演奏会@みなとみらい

今日は横浜に演奏会に行ってきた。プロ―スト交響楽団の第26回定期演奏会である。

今日のプログラムは次のとおりである。

 ・大栗裕: 大阪俗謡による幻想曲
 ・ストラヴィンスキー: バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
 ・ドヴォルザーク: 交響曲第9番「新世界より」

   指揮:�盆啓�男
   会場:横浜みなとみらいホール (14:00開演)

プロ―スト交響楽団はアマチュア・オーケストラで、聴きに行くのは初めてである。プログラムに大栗裕があるので、聴きに行こうと思ったのであり、このオーケストラについての予備情報は皆無であった。指揮者は旧ユーゴの、いわゆる民族紛争地帯で活躍している�盆兄瓩如⊂�し興味があったというのもある。

1曲目は、そのお目当ての「大阪俗謡による幻想曲」だ。作曲者自身によって吹奏楽曲にも編曲され、ブラスバンドの方ではメジャーな曲だが、オリジナルの管弦楽で演奏される機会はあまりないのではないか。CDでは聴いている。

神楽のような厳かな雰囲気で始まり、大阪の人なら誰でも知っているという、「天神祭」のだんじり囃子や、「生國魂祭」の獅子舞の囃子をモチーフにした作品である。私のような関東人には馴染みがないといえるかもしれないが、そこは同じ日本人、やはり聴いていて自然に身体が動きそうになる。大阪らしい熱狂的なお祭りだ。中間部の民謡風の、少し物悲しい音楽も素敵だ。演奏を聴いて思ったのは、このオーケストラが非常にうまいということである。本当にアマチュアなのかと思うほどである。聴いている分には楽しい音楽だが、演奏する方は結構難しいと思うこの曲を、その素晴らしい演奏で、魅力を最大限に弾き出してみせたといえる。

続いてはストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲だ。1919年版というのは1910年版の4管編成を2管編成にするなどの変更をしたものらしいが、その辺の知識には疎い。「火の鳥」は全曲盤のCDも持っているが、「春の祭典」や「ペトルーシュカ」に比べると、あまり聴いていず、個人的にはいまひとつな曲であった。

ストーリーは、王子イワンが火の鳥を追っていると夜になり、魔法の国に迷い込むが、火の鳥の魔法の羽根をもらって、捕らわれていた王女を助けて結ばれる、という分かりやすいものである。組曲としては「序奏」、「火の鳥の踊り」、「火の鳥のヴァリアシオン」、「王女たちのロンド」、「魔王カスチェイの魔の踊り」、「子守歌」、「終曲」の7曲である。序奏の暗闇の魔法の国の怪し気な雰囲気、飛び出す火の鳥のまばゆい光、穏やかな王女たちの踊り、恐ろし気な魔王の踊り、そして優しい子守歌を経て、めでたしめでたしの終曲。こんなにも楽しくファンタジー豊かな曲だとは思わなかった。生で聴くと、それまでに気付かなかった作品の魅力が分かることがあるが、演奏も素晴らしいもので、この曲の魅力を余すところなく伝えてくれたのではないだろうか。

予備情報なしでなんとなく聴きに行ったアマオケの演奏が素晴らし過ぎる。休憩のあとの「新世界より」も、どんな演奏になるか大いに期待できるところである。

ドヴォルザークの「新世界より」は大好きな曲で、これまでも何度も聴いている。しかし、今日の演奏は一味違った。第2楽章のイングリッシュ・ホルンが奏でるメロディーのせいもあって「望郷の歌」というイメージになりがちだが、むしろ今日の「新世界より」は、強い意志を持って前向きに進もうという力強いメッセージのように聞こえた。第1楽章の出だしから、ただものでない雰囲気を感じた。第2楽章も「望郷の歌」ではなく「レクイエム」なんだという感じで演奏された。小気味良い第3楽章を経て、力強い第4楽章のエネルギッシュな演奏は圧倒されんばかりだ。よく知っている曲なのに、今まで聴いてきたのとは別物のようにさえ感じた。今まで聴いた「新世界より」を全て凌駕する、ベスト1の演奏と言ってよい。おそらくそう感じた客が多かったのだろう。終演後に「ブラヴォ」があちこちから飛び交っていた。

プログラムには、「第4楽章は鉄道を彷彿させる描写が登場する」という説明があり、蒸気機関車の発進の冒頭、大地を颯爽と駆け抜ける描写、駅に到着したことを知らせる汽笛などを挙げている。こんな解説の載ったプログラムも初めて見た。前に私も書いた、ドヴォルザークの交響曲は鉄道の描写説と同じことを考えているオケがあったとは!

最後にアンコール演奏があるようだ。スラヴ舞曲からどれか1曲をやるのかなと思っていたらそのとおりで、激しいフリアントの第1集第8番だ。これも素晴らしい演奏だった。

単に大栗裕が聴ける珍しいプログラムだというだけで行った演奏会だが、よく知っているはずの「新世界より」も含めて、素晴らしい演奏会であった。こんな演奏をされると、次回以降も行きたくなってしまうではないか。

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