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2015年05月01日22:33

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【散策】 三崎散策

今年の黄金週間は、仕事は8連休である。今日は天気も良く快晴なので、ぶらぶらと出かけることにした。たまには京急あたりに乗って海の方に行きたいと思い、京急川崎から三崎口行きの特急に乗った。南武線も空いていたが、京急も空いている。今日は平日だが、休みの企業も多いのだろう。平日ダイヤで運転されているが、上大岡あたりまでは京急らしからぬ、ゆっくりとした速度で進んだ。1時間を少し過ぎて終点の三崎口に到着である。三浦海岸駅を過ぎて視界が広がると、富士山が右側に見える。京急の中でも好きな車窓風景だ。三崎口駅に着く時に車掌がバス乗り場の案内をする。三浦の市街地と離れた中途半端なところが電車の終点となっており、バスに乗らないとどこへも行けない。

バス乗り場に行くと、平日なのに予想外に長蛇の列が出来ていた。しかし、すぐに来た三崎東岡行きに乗った人はわずかだった。三崎東岡行きは観光客には関係ない生活バスなのだが、方向は同じなのでそれに乗る。空いているバスの方がよい。天神町あたりが市街地の中心で、そこでほとんど降りてしまった。次が終点の三崎東岡だ。ここにはバスの折り返し場がある。

バスを降りて、とりあえず海の方に向けて歩いてみる。少し歩くと、城ケ島行きのバスが追い抜いていった。立客も多い満員のバスだったが、先ほど三崎口駅で待っていた客たちであろう。満員のバスに乗るより、心地良い風に吹かれながら歩いた方がよい。すぐに海が見えてきた。三崎港だ。小さな広場は三崎公園である。ここに「食の神様 三浦の総鎮守海南神社」の案内があったので、まずはその神社にお詣りすることにした。祭神は藤原資盈(すけみつ)である。資盈は左遷されて筑紫に流される途中で暴風雨に会い、三浦に漂着した。そこで房総の海賊を平定し福祉に努めたことから、没後に地元民によって神として祀られ、三浦の総鎮守となっているのである。案内には「食の神」と書いてあったが、その謂われは分からない。境内にある大公孫樹は樹齢八百年だそうだ。

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(三崎東岡に到着したバス)

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(三崎港)

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(海南神社)

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(海南神社の大公孫樹)

三崎港に戻り、海沿いを市街地と反対の方向に歩いてみる。水産加工の工場が忙しく稼働しており、今日は平日なのだと実感する。歌舞島はかつて頼朝公が歌舞宴楽を催したと言われている場所らしいが、一見何の変哲もない公園である。だんだんと人影が見えなくなってきた。二町谷を抜けて海外に出る。海外は「かいと」と読むが、三崎港の外れのこの場所を訪れたのは、県指定の天然記念物となっているスランプ構造の地層を見たいからだ。海外の海岸に露出する三崎町砂岩シルト岩互層の地層は、まだ固まっていない堆積物が、一時的に海底などの斜面をすべった結果生じた特異な堆積構造となっている「スランプ構造」が見られるのである。確かに見ると見事に波状に曲がっていた。

観光客はわざわざ行かないであろう海外のスランプ構造を見たあと、ゆっくりと三崎港の方に戻る。港の近くにある産直センター「うらり」の中を覗いてみる。中はもちろんマグロだらけだが、マグロだけでなく三崎で獲れる海産物全般や、わずかなスペースながら三浦大根などの農産物も売っている。なま物を持って帰りたくないので買物はしないが、ずっと眺めていても楽しい。

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(二町谷の海岸)

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(ここは海外? 海外バス停)

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(海外のスランプ構造)

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(産直センター「うらり」)

さて、そろそろお昼である。時計を見ると測ったように正確に12:00だった。港の周りにはマグロの店がたくさんある。どの店に入ってもそう違わないはずなので、たまたま目に付いた「鮮味樂」という店で、中トロと赤身の丼を食べる。そのボリュームの多いこと。美味しいマグロに満足して、午後は三崎下町をぶらぶら散策することにした。

少し歩いていくと「三崎昭和館チャキラコ」という建物があったので入ってみる。中は昭和の家そのものの再現である。昭和といっても、自分が生まれる少し前の昭和30年代だろうか。特に何を主張するでもなく、ありのままの昭和の家が、三崎の町中にぽつんとあるのである。家の奥の方には、ささやかな展示があった。「歌の町」特別展と題する、勝承夫作詞、小村三千三作曲の「歌の町」に関する展示である。もちろん三浦三崎の歌である。楽譜もあるが、昭和を感じるレコードやテープがまた楽しい。実際どんな歌か聴いてみたいものだ。なお、「チャッキラコ」とは三崎の伝統行事で、浜の乙女たちが優美な踊りを神前に奉納するというものである。浜の乙女であるから、参加資格があるのは女の子だけである。

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(マグロの店「鮮味樂」)

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(三崎昭和館)

昭和館を出てさらに散策するが、よく見ると昭和の雰囲気を持った商店の多いことに気付く。デパートや大型スーパーはなく、昔からあるような商店街なのである。町全体が昭和風情で、しかも活気がある。地方にありがちな「シャッター街」ではない。そう広くないエリアで生活に必要な品は買えるし、住むにも不自由はなさそうだ。観光客も来る。城ケ島には行ったことはあっても、いつも三崎の下町地区は素通りしていたが、今日はここだけ限定で歩いてみると、結構いいところだと感じた。

城ケ島大橋の見えるあたりまで行って町をひととおり見て、三崎港まで戻ってきた。三崎港の近くには「澤田痴陶人美術館」もあって面白そうだと思ったが、今日は休館日であった。もう一度「うらり」を覗いて、やはり何も買わず、三崎港から三崎口行きのバスで帰った。城ケ島から来るバスなので混雑していたが、三崎港で降りる人も多い。さらに油壺入口でも降りる人が多く、城ケ島、三崎、油壺を三点セットで訪れるのが一般的なようだ。自分は今日は三崎だけである。三崎口駅に着き、京急の快特で帰った。

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(京急の電車(三崎口))
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