毎年この時期に府中で開催される、ステーンハンマル友の会による「北欧の風音楽祭」が始まった。今年は3回目で、北欧音楽好きとしては欠かせないイベントになっている。
初日の今日の会場は「ルミエール府中」だ。昨日までの梅雨寒から一転、雨は降らず、ただ蒸し暑いだけの天気だが、府中にさわやかな北欧の風が吹くのである。
【今日のプログラム】
ファミリーコンサート 「Shall we dance?」
・アウリン:4つの水彩画
・サン=サーンス:白鳥
・ラヴェル:ハバネラの形式による小品(チェロ版)
・フォーレ:シシリエンヌ
・セーデルンド:ピアノ4手のためのワルツ
・ショルド:ピアノ4手のためのメヌエット
・チャイコフスキー:花のワルツ(ピアノ4手版)
・ブラームス:ハンガリー舞曲第1番/第5番
・ダール:スウェーデンの歌(結婚式組曲)より「行進曲」、「前奏曲とコラール」、「結婚式のポルスカ」
・リリェフォシュ:ピアノのための「民謡風組曲」
・ハイドン:ピアノ三重奏曲ト長調(ジプシー・ロンド)
Vn:荒井絵梨、Vc:クラース・ガッゲ 、Pf:矢島愛子、Pf:和田記代
演目を見ても分かるとおり、北欧の作曲家だけを取り上げているのではないが、各日のテーマを決めて、それに沿った見事な選曲が毎日なされている。今日は「ファミリーコンサート」であり、小さい子供連れも歓迎の演奏会で、「Shall we dance?」のタイトル通り、舞曲を中心にしたプログラムだ。
全く初めて聴く作曲家や作品が聴けるのも、この音楽祭の魅力で、ダール、リリェフォシュは今回が初である。
1曲目の、アウリンンは荒井さんと和田さんのデュオ。アウリンの数少ない比較的有名な曲(?)だが、スウェーデンの風景を勝手に思い浮かべながら(行ったことないけど)楽しむ。曲間の子供の声も、今日はファミリーコンサートだからよしとしよう。4曲が終わり拍手のあとの静寂の時、どこかのお子さんが「面白かったね」と言った声で、会場内は大喝采。こんな小さなうちからアウリンを生で聴くなんて、自分の小さい時は有り得なかったなと思う。
2曲目から4曲目はフランスの作曲家。ゲストのガッゲさんと矢島さんのデュオだ。超有名曲ゆえに改めてコンサートで聴く機会が少ないような気がするが、しっかりと堪能した。ガッゲさんが演奏前に解説をし、それを和田さんが(少し端折って?)訳して解説する。この3人はそれぞれ師弟関係でつながっているというような話。
5曲目は再びスウェーデンに戻り、セーデルンドのピアノ連弾作品。和田さんの解説によれば、セーデルンドはギター伴奏の歌をたくさん作っていて、歌曲の作曲家として知られているとのこと。もちろん本格的な管弦楽作品も作っている。(CDは、ヴァイオリン協奏曲とオーボエ協奏曲くらいしか持っていない。) 「ワルツは本来3拍子だが、この作品はどうでしょう?」などと前置きされたが、初めて聴く曲ということもあり、確かに何拍子か最初は分かりにくい。でも、ちゃんと3拍子に聞こえる箇所はあった。
6曲目もスウェーデンの作曲家ショルド。「ショルド」は、日本人には正確に発音するのが難しいらしい。これもピアノ連弾の曲で、素敵なメロディーのメヌエットだ。実はこれもたぶん初めて聴く曲である。
7曲目は、チャイコフスキーの名曲「花のワルツ」のピアノ連弾版。オーケストラの演奏では何度となく聴いているが、ピアノ連弾で聴くのは初めてかもしれない。これはやはり楽しい曲だね。
休憩のあとは、ブラームスのハンガリー舞曲から2曲。21曲の中でも特に有名な1番と5番。同じく和田さんと矢島さんの連弾だが、今回は和田さんが右側、矢島さんが左側と交代。これもいうまでもなく楽しい曲。
このあとは、三重奏曲が3曲。和田さん、荒井さん、ガッゲさんのトリオだ。演奏の前に、それぞれの楽器の音の違いを紹介するということで、ヴァイオリンとチェロをいろいろな弾き方で比べて見せたけど、なんだかまとまりなく(?)終わり、曲の演奏の方へ。ダール、リリェフォシュ、いずれもスウェーデンの作曲家だが、今回初めて聴く。スウェーデンの民族音楽からインスピレーションを得て作られた作品ということである。スウェーデンの民族音楽はヴァイオリンが重要な役割を演じる、とガッゲさんが(和田さん訳で)荒井さんにプレッシャーをかけて(?)演奏開始。
ダールの曲は「結婚式組曲」というタイトルもあるように、結婚式での教会への行進、教会のオルガンの響きを模した曲、2階のバルコニーで演奏される曲、ということだ。そう思って聴くとそう聞こえる。楽しい組曲だ。
リリェフォシュの曲も、まさにスウェーデン民謡を題材にした曲で、聴いていて心地よい曲である。
最後は、ハイドンの三重奏曲で締めである。第3楽章が「ジプシー・ロンド」ということで、ジプシー音楽風になっている。ブラームスのハンガリー舞曲とはまた違った雰囲気で面白い。
アンコールは、今日出演の4人によるフンメル(有名でない方のフンメル...らしい)の曲(曲名失念)。ピアノ連弾+ヴァイオリン+チェロという珍しい編成の曲だ。
ファミリーコンサートということで、肩の力を抜いて楽しめるプログラム(その上ふだんあまり聴けない曲もきちんと入っている)で、楽しい雰囲気のまま終了した。
明日の2日目ももちろん行く予定である。月曜と金曜も予定しているが、無事行きたいものだ。(月曜日は定時にて「ベルサッサ職場離脱」するぞ!)
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