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2013年02月23日22:59

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【散策】 横須賀散策

寒い日が続いているが、少しずつ春の足音も近付きつつあるそんな休日の1日、ぶらりと出かけることにした。

特に目的はないが、京急川崎駅からエアポート急行・新逗子行きに乗車する。羽田空港発の急行で、3年前に復活した本線・逗子線系統の急行である。神奈川新町で特急に乗り換えが出来るが、目的地があって急いでいる訳ではないので、そのまま急行に乗っている。やや空いていた車内も、横浜から混んできたが、日ノ出町や井土ヶ谷でかなり下りてしまった。快特や特急の停まらない駅の利用客には便利なようだ。車内に掲示してある路線図を眺めて、安針塚あたりで降りてみようと決めた。急行は金沢八景で下車した。

金沢八景では浦賀行きの普通電車は行ったばかりだった。金沢文庫で抜かれる快特に接続するようになっていたらしい。急ぐ旅ではないからのんびりとホームで次の電車を待つ。浦賀行きに乗ると次の追浜から横須賀市内に入り、安針塚で下車した。

安針塚は京急の本線の駅では乗降客数が最下位の駅である。京急全線合わせても下から2番目だ。そんな駅だから、下りてみようと思ったのである。最下位といえば、この近くに横浜ベイスターズの練習場もあるようだが、今日はそこには行かない。駅名の由来になった三浦按針の墓を訪ねてみようと思ったのである。

駅を下りて線路下をくぐると、静かな住宅地だ。ゆるやかな坂を登っていくと分岐路があり、三浦按針の墓のある塚山公園への道順が記してある。この分岐点ですでに海抜28.5mだが、ここからは急な坂になり、さらに登っていくことになる。途中雪が残っているような道もあった。温暖な横須賀市でまさか雪が残っているとは思わなかったが、ここは山の中なのである。しばらく歩くと塚山公園だ。ここに三浦按針夫妻の墓がある。

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(安針塚駅)

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(雪の残る塚山公園への道)

三浦按針は、本名をウィリアム・アダムスというイギリス人で、オランダ東印度会社が派遣した艦隊の水先案内人として、九州は豊後に漂着した。他の船は嵐で沈んだが、按針の乗った「リーフデ号」だけが日本に着いたのである。按針は航海術、砲術、天文学などに優れていたため徳川家の信任を得て外交顧問となり、三浦郡の逸見の地を与えられた。遺言により、死後その逸見の地に妻ゆきとともに供養塔が建てられた。これがすなわち按針塚である。ちょうど、年配の方の6人位のグループがガイドの説明を聞いていたので、一緒に紛れて聞いた。大昔習った歴史の復習(?)だ。なお、この三浦按針墓は国の史跡に指定されている。

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(三浦按針夫妻の墓(供養塔))

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(三浦按針の碑)

三浦按針墓のある塚山公園は桜の名所としても知られているが、残念ながらまだ開花には早すぎる。塚山公園内に「港の見える丘」というところがあり、そこから横須賀港を眺める。また、公園から見える「長浦町の段々畑」も残したい風景の一つのようで、スケッチ画が掲げてあったので、同じ構図で写真を撮った。

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(港の見える丘から横須賀港)

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(長浦町の段々畑)

ゆっくりと山を下りることにする。帰りは安針塚駅ではなく逸見駅の方へ出ようと思う。安針塚駅からは坂道だったが、逸見駅へは階段で降りることが出来る。下に降りると小さな神社がある。鹿島神社だ。これも三浦按針ゆかりの神社で、按針が社殿を建てたと伝えらえているが、実際には按針の子が建てたらしい。神社にお詣りして逸見駅方面へ向かうと、突然車通りの多い道に出る。右に曲がればすぐに逸見駅だが、反対側の海の方へ行ってみる。

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(鹿島神社)

間もなく国道16号を渡りJR横須賀駅の前に出る。横須賀駅を過ぎると海で、ここがヴェルニー公園である。フランソワ・レオンス・ヴェルニーは、幕末に横須賀製鉄所(造船所)の建設と運営を手掛けたフランス人技師で、その功績をたたえるために、ヴェルニー公園という名前が付けられている。公園の入口に「ヴェルニー記念館」があるので入ってみる。入場は無料だ。中にはスチームハンマーと呼ばれる造船に欠かせない機械の実物の他、ヴェルニーや横須賀製鉄にまつわる展示があり、スチームハンマーの原理を分かりやすく説明するための体験コーナーもある。要するにパスカルの原理だ。大昔習った理科の復習(?)だ。

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(ヴェルニー公園)

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(ヴェルニー記念館)

ヴェルニー公園内を海に沿ってぶらぶらと歩く。山の上では雪が残っていたが、海辺は暖かいようだ。ヴェルニー公園内に、ヴァルニーと小栗上野介の像が並んでいる。横須賀製鉄所の建設を推進したのが、幕府の勘定奉行小栗上野介だ。小栗らが幕府の重臣たちを説得し、ヴェルニーを招くことによって製鉄所の建設が実現したということである。さらに公園を端まで行くと、軍港横須賀らしく海軍の碑があり、軍艦沖島の碑、軍艦長門の碑、軍艦山城の碑などが並んでいる。

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(ヴェルニーと小栗上野介)

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(軍艦の碑)

ヴェルニー公園を抜けるとダイエーがある。汐入駅も近い。ここでちょうど昼時なので、ちょっと雰囲気の良さそうな「ステーション・グリル」という店で、ローストビーフを食べた。なかなか美味しかった。食事のあとは、汐入駅前から続く、通称「どぶ板通り」と呼ばれる商店街を歩く。日本とアメリカの雰囲気が融合する、ちょっと独特な雰囲気の商店街である。この「どぶ板通り」に限らず、汐入から横須賀中央駅あたりは普通にアメリカ人が歩いている町で、これまた横須賀の町の独特の雰囲気を生んでいる。横須賀中央駅からは再び京急の電車に乗る。

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(ステーション・グリル)

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(どぶ板通り)

安針塚、逸見、汐入、横須賀中央と、京急で4駅分歩いたことになるが、ちょっとした散策にはちょうどよい距離である。横須賀の町はまだ見所がたくさんあるが、それはまたいずれの機会とする。
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