6/10
グレッグ・アラキ監督・脚本
オリヴィア・ワイルド クーパー・ホフマン
メイソン・グッディング チェイス・スイ・ワンダーズ
ダヴィード・ディグス チャーリー・XCX
ジョニー・ノックスヴィル
過激な性表現で有名な芸術家エリカ(オリヴィア・ワイルド)。
仕事も私生活も過激そのもので、自由気ままに性を楽しんできた彼女が、
若いインターンのZ世代エリオット(クーパー・ホフマン)を雇う。
安全重視で、一歩踏み出すことに躊躇するエリオットだったが、
エリカの強烈なキャラクターの影響を受けていく。
『The Invite』でセックスレスの中年女性を演じていたワイルドの振れ幅が素晴らしい。
ラテックスに身を包み、まるでカマキリの雌のような捕食者ぶりを見せる彼女こそ、
本作最大、そしてほとんど唯一と言っていい魅力。
もともとグレッグ・アラキは66歳。性の自由に大いに賛同してきた世代だけに、Z世代との世代間ギャップそのものにはあまり興味がないように見える。
明らかにエリカ側へ肩入れしており、そのぶんZ世代のキャラクターは基本的に地味だ。
その中では、エリオットの同僚でゲイのZepだけが妙に良い味を出している。
主役のクーパー・ホフマンは立場上仕方ない部分もあるが、かなり無味無臭。
フィリップ・シーモア・ホフマンの遺伝子はどこへ行ってしまったのか。
今後に期待したい。
過激な性の手ほどきを受け、次第にノリノリになっていくエリオット。
アラキ的には、たぶん「迷わず行けよ、行けばわかるさ」くらいのノリなのだと思う。
自分も『ピンク・フラミンゴ』『ロッキー・ホラー・ショー』あたりの通過儀礼を受けてきたので、アラキの気持ちは分かる。
そもそも表現者がバランスを取って中立に立ち続けていては面白くない。偏っているからこそ作家性が生まれる。
ただし、この映画がコメディとして成立するのは、上司が女性で、部下が若い男性だからという部分も大きい。
これが逆だったら、同じことをやってもまず笑いにはならない。
アラキはコンプラに反抗している。
しかし、その反抗を可能にしているのもまた、現代コンプラが内包するジェンダー的な非対称性なのだ。
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