映画界のカモノハシ。観客を選ぶ映画だけど、選ばれてみませんか。
Ebony And Ivory (2024)
https://www.imdb.com/title/tt33131034/
ジム・ホスキング監督
スカイ・エロバー ギル・ゲックス
イライジャ・ウッドが共同設立した制作会社 SpectreVisionの関わっている作品。
ポール・マッカートニー(エロバー)とスティーヴィー・ワンダー(ゲックス)が「Ebony and Ivory」
を作るためにスコットランドのコテージで過ごしたらという架空の設定で、
延々と不条理な会話が続くシュール・コメディ。
ジム・ホスキングは自分の中では映画界のカモノハシ的な存在で、「The Greasy Strangler」に
観られるように間や空気、気まずい沈黙、俳優の奇妙な芝居、絵面のリアルさ(汚さともいう)
で、まあ観客を選ぶような(まあこちらが選ばれてるのか)作風の監督。
「The Greasy Strangler」を観たときに、びっくりした自分ではあったのだけれど、
脳に刻み込まれた記憶から、これはこれで貴重な体験だったと今は思っていて、
まあ本作も観てみた。
マッカートニーとワンダーの会話の間が独特すぎて観てると頭が悪くなる感じがして最高。
テンポのずれ、会話が微妙に成立しない、延々と繰り返す、等々観たことない。
あとナゲット・スライドなる器具が出てくるのだけれど、多分これから一生観ることのない
器具なので観れて良かったと思う。
会話もズレまくってるけど、シーンの必然性もなく、映画の文法をいちいち全て外してきていて
映画制作において裸で外歩くぐらいの勇気だと思う(実際裸ですが)。
ラストに羊の格好でお互いにエボニー、アイボリーとお互い叫んで糞尿垂れ流すとは
驚きだったけど、「サスカッチ・サンセット」を観たときのような不快さはなかった。
それは作り手がこちらがどう受け取るかを全く意識していないからだと思う。
その潔さが癖になる一本。映画の視野は明らかに広がります。
ログインしてコメントを確認・投稿する