強盗事件で服役していたアンカーは、出所後、事件の際に大金を隠した兄マンフレルと15年ぶりに再会する。しかしマンフレルは隠し場所を忘れているばかりか、自身をジョン・レノンだと思い込むようになっていた。2人は隠した大金の入ったバッグを探す旅に出るが、その道行きはやがて、それぞれが自分自身の在り方を見つめ直す旅へと変わっていく〜(映画com.より)
この粗筋を読んでも訳が分かりませんが、デンマークのアナス・イェンセン監督が、これまでにも数々の作品でタッグを組んだマッツ・ミケルセンを主演に迎えて描いたヒューマンドラマと聞けば、観ない訳にはいかない。
ところがこんなに暴力シーンが多いとは…
あまりにも酷い暴力シーンでは私は目を瞑っていたので、見落としもあるかも知れません。
ストーリーを書いても訳が分からないと思うので、解説は今回諦めます。
兄マンフレル(マッツ・ミケルセン)と弟アンカー(ニコライ・リー・コス)の兄弟は、所々に組み込まれる回想シーンによって、幼少期に父親から酷い虐待を受けていたことが分かります。
そのトラウマから、兄は解離性同一性障害(二重人格症)になり、弟は悪事に手を染めるようになったのですね。
マンフレルは一体、本当に自分はジョン・レノンだと思っているのか、大金の隠し場所を知っているのか、精神病患者のふりをしているのか実際そうなのかと謎は深まるばかりですが、中々真実には辿り着けない。
この映画に出て来る人間はしかも、この兄弟に限らず、誰もかれもが「ヘンな奴」なのです。
28人の人格を持っている男、自分は精神科医だと思い込んでいる精神病患者、世界一の美女だと思い込んでいる女…
ここまで行くと「ヘンな奴」が「普通の人」に思えてくる。
これだけ滅茶苦茶な人間たちを集め、血みどろの暴力を散りばめながら(実際に二人死んでいる)、それでも最後を大団円に持って行き、しかも不器用な兄弟愛に心打たれるのは、脚本と演出の妙と言うべきか。
この奇妙な映画が、本国デンマークでは実写映画の歴代興行収入記録を更新する大ヒットを記録したというのも驚きです。
原題は「The Last Viking」。
公式HP
https://cinema.starcat.co.jp/goodbye-myhero/
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