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2025年12月20日16:17

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「ペンギン・レッスン」

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1976年のアルゼンチン。人生に希望を見いだせずにいた英国人の英語教師トムは、名門寄宿学校に赴任する。軍事政権下で混乱する社会、そして手強い生徒たちに苦戦する中、トムは旅先で出会った女性とともに、重油まみれの瀕死のペンギンを救う。海に戻そうとしても不思議と彼のもとに戻ってくるペンギンを「サルバトール」と名付け、奇妙な同居生活が始まる。やがてトムは、サルバトールとの生活を通して、人生にとって本当に大切なものを取り戻していく(映画com.より)

拾い物でした。
人生に絶望しかけていた男がペンギンと出会うことで変わって行くというような話なのですが、コメディなのか学園モノなのか社会派モノなのかさっぱり分からないままに話は進んで行きます。
主人公トムは正義感からではなく、たまたま一緒にいた女性にいい恰好をしたいばかりに死にかけのペンギンを救うのですが、その女性にはあっさりふられ、ペンギンだけが残る。
なんとか海に帰そうとするが、何処までもついて来られ、動物園も中々受け入れてくれない。
そんな訳で奇妙な同居生活が始まるのですが…

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部屋にペンギンがいるというのは、アルゼンチンであってもやはりビックリすることであるらしい。
そして不思議に、ペンギンの前では皆が素直になるのです。
物言わぬサルバトールに、人生を斜めに見ているトムも、事なかれ主義の校長も、反抗期まっさかりの生徒たちも、皆が心を開いて打ち明け話をする。

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こんなマイナーな作品を観る人がそうそういるとは思えないのでネタバレしますが、サルバトールはみんなに可愛がられるのに、ある日突然死んでしまうのです。
その後浴室の隅で、サルバトールの「宝物」を見つけたトムが泣くシーンでは、私もウルウル。
しかし学校の外では軍事政権による恐怖政治が始まっていて…

トムと親しくしていた学校の使用人、19歳のソフィアが突然逮捕され、後日それに抗議したトムも逮捕、監禁されてしまいます。
この辺りは「I'm steel here」を思い出します。あれはブラジルが舞台でしたが、やはり70年代の軍事政権下、2万人以上がいきなり逮捕されて帰って来なかった。
幸い、ソフィアもトムも、酷い拷問の跡を残しながらも釈放されるのですが…
あの時、とくに若い女性はかなりの確率でレイプされたと読んだことがあります。
それでもなんでも、命が助かってよかった。

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エンドロールで、古い白黒の8ミリフィルムの画面が現れ、ペンギンが学校のプールで泳ぐ様が映し出されて、ああ本当に実話だったのかと驚きます。
これは、ペンギンの可愛い姿と周りのドタバタ騒ぎを通して、70年代の軍事政権の恐ろしさを静かに訴えた作品であったのですね。
世界22カ国で刊行されたベストセラーノンフィクション「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」を映画化。
「フル・モンティ」のピーター・カッタネオが監督、「あなたを抱きしめる日まで」ジェフ・ポープが脚本というのも頷けます。

公式HP https://longride.jp/lineup/penguin/
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