mixiユーザー(id:263792)

2025年05月24日09:40

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416冊目『十角館の殺人』

綾辻 行人 (著)

面白いんですって?
ええ、お噂はかねがね。
いやだって評判ですもん、「死ぬまでに読むべき小説」とか「ミステリベスト100」みたいなランキングに絶対入ってるじゃないですか。
それにホラ、あの時の約束もありますし。
374冊目『Another』
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1985561562&owner_id=263792

「見せてもらおうか ミステリ史上最大級の、驚愕の結末とやらを」

と、読み始めるに、序盤も序盤で早くも痛烈な先制パンチ。
今作の探偵役を務めるエラリイから御高説を賜りまして。

>「僕にとって推理小説とは、あくまでも知的な遊びの一つなんだ。小説という形式を使った読者対名探偵の、あるいは読者対作者の、刺激的な論理の遊び。それ以上でも以下でもない。
だから、一時期日本でもてはやされた“社会派”式のリアリズム云々は、もうまっぴらなわけさ。1DKのマンションでOLが殺されて、靴底をすりへらした刑事が苦心の末、愛人だった上司を捕まえる。ーやめてほしいね。汚職だの政界の内幕だの、現代社会のひずみが産んだ悲劇だの、その辺も願い下げだ。ミステリにふさわしいのは、時代遅れと云われようが何だろうがやっぱりね、名探偵、大邸宅、怪しげな住人たち、血みどろの惨劇、不可能犯罪、破天荒な大トリック……絵空事大いにけっこう。要はその世界の中で楽しめればいいのさ。ただし、あくまで知的に、ね。」

ほほう、煽りに煽ってくれるじゃないのエラリイ君、、、否、綾辻先生。
自らを「たけのこ派」と宣言したその瞬間から、「きのこ派」との飽くなき死闘が始まるわけですが、覚悟完了と見ゆる。
こうなったら俺も重箱の隅を楊枝でほじくってやろうと、ガードをガチガチに固めて読み進めたわけであります。

、、、、、、。

先述したエラリイの御高説、巻末解説にて戸川安直氏も引用してます。
再びじっくりと読み返すに、嗚呼俺は、エラリイ言うところの“社会派”なんだなぁ〜としみじみ実感したわけでして。
そうなんです、リアリズムを求めてるんです。ベテラン刑事が靴底をすりへらして掬い上げた真実や、現代社会のひずみが産んだ悲劇が読みたいんですよ。

危っねぇーーッ!!
またぞろ、やれ「動機が弱い」だの「殺人に到るまでの犯人の心理描写不足」だの「キャラクターに感情移入できない」だのと、的外れな感想書くとこだったぜ。
そーゆーのはミステリじゃなくて、“社会派”を読んでくれってことでしょ。
ミステリとは、納得に辿り着くため頭で読むもの。
それに心で読む感動を求めてたら、そりゃ合わんわ。
高級料亭で味が薄い料理ばっかじゃん→→→こってりしたもんが食いたかったら、初めから焼肉か中華行けよみたいな?

他作品引っ張って来て申し訳ありませんが、
395冊目『方舟』
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987996663&owner_id=263792
これなんかもズレた感想ってこと?
ぎゃーーーす、恥ずかしぃーーー

「俺はゴリゴリの社会派」だということをキッチリ再認識できただけでも、今作を読んだ甲斐があったというもの。
素直に面白かったし、今作以降、ミステリへの接し方が変化することは間違いありません。
でもやっぱどうしても、あの動機で連続殺人???ってのは今も引っ掛かってますけどね。
そもそもあのシチュエーションで、標的に罪の意識を刻み込まずして殺しても、何の意味もないのでは?
復讐の対価として深い悔恨ではなく、苦痛と恐怖を選んでいる時点で猛烈な違和感が拭いきれません。
姑息な隠蔽工作などせず堂々と故人の無念を表明し、首尾よく本願を果たした暁には、潔く法の裁きを受けるべきではないでしょうか(壜)

って、それじゃミステリになんないっつーのッ!!


驚愕したのは結末ではなく、昭和の喫煙率
★★★☆☆
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