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2026年10月12日10:19

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456冊目『法廷占拠 爆弾2』

呉 勝浩 (著)

続編祭りじゃやーーいッ!!ワッショイワッショイワッショイ
421冊目『爆弾』
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『法廷占拠 爆弾2』
いいですねぇ〜〜コレですよコレ。
どれ?
コレコレ『法廷占拠 “爆弾2 ”』、「爆弾2」よ、爆弾2。
直近では前回前々回(455/454冊目)でも触れておりますが、私ですね、常日頃、口が酸っぱくなるほど、続編ならばその旨を表紙に明記すべきと申し上げて参りました。
いやぁ〜〜呉先生、並びに講談社担当編集者方々の御英断に、惜しみない賛辞を送りたい。

「出来ておる喃」

っつーわけで、読者に対する姿勢は大変感銘を受けたわけでありますが、本編の内容とはそれまた別の話。
「法廷占拠」ってことで。
遂にあの「スズキタゴサク」の正体が、法廷という衆人環視の中で暴かれるぞと喜び勇んで読み始めるも、、、オイオイそーくるかという超展開。
何とッあの「スズキタゴサク」を、ほぼ放置プレイです。

マジかッ!!

いやいやこーきますか呉先生、全くもって予想外。
まんまタイトル通り。スズキが起こした連続爆破事件を審理中の法廷が、被害者遺族に占拠されるという流れ。
今作で新たに据えられた主人公、占拠犯「柴咲奏多」がまあぁ、掻き回してくれちゃってます。

「やってくれた喃 柴咲!」

コイツが殆ど全部持ってちゃうんで。
まさに「法廷占拠 柴咲劇場」の様相。
俺はスズキの正体が知りたいっちゅーのッ!!
「爆弾3」までオアズケかい。
いやいやいや、引っ張っりますねぇー呉先生。

毒親の暴走で前半生を滅茶苦茶にされた柴咲、社会への復讐を敢行するわけですが、、、
確かに。大いに同情の余地はある。子供に債務を押し付ける理不尽な法律にも驚きました。
彼には、この閉塞感漂う世の中に対する弱者の代弁者という役割も背負わされているんでしょう。
解る、解りますよ。俺も貴方と同じ生活圏で生きてるから。
親が悪い、政治が悪い、社会が悪い、、、
叫びたいこともあるでしょう、何故俺ばっかりがこんな目にと世界を呪ったこともあるかもしれない。
柴咲は訴えます。
>p222「そして次にはこういうんだ。おまえよりもっと不幸せな人間がいる―。馬鹿なのか?だったらなぜ、その『もっと不幸せな人間』を放置しているんだよ。もっと不幸せな人間の下に、もっともっと不幸せな人間がいるんだろ?もっともっともっとってつづくんだろ?だから我慢しろって?ふざけんな。付き合ってられるかよ」

で?
いやいやそれがこの世界ってもんでしょ。
そんでくさ、敢えて言わせてもらうばってん、こん現代日本にね、五体満足で生まれ付いたってだけでスーパースペシャルレア、既にSSR引き当てとる状態やろうがッこん馬鹿珍がッッッ
我慢じゃねぇっつーの、時と場所を選んで適切な努力をしろっつってんの。
世界一清潔で便利で安全な国に暮らしながら、口を開けば不平不満ばかり。
お前らな、もし俺が神様やったら、来世パンパンやな。
中東の戦闘地域か、南米の麻薬カルテルが牛耳ってる街か、独裁国家か、好きなん選んだらよろし。
屋根付きの家に住めて、三食食べられて、具合が悪かったら医者に掛かれて、深夜に外出も出来る。為政者を批判しても、自宅に秘密警察が乗り込んでくることもありません。
別に日本が楽園だなんて言うつもりはないけれど、先ずはこの当たり前の幸せに感謝してもいいんじゃないかと思うわけですハイ。

しかもコイツ柴咲、ハイスペックなんよ。
あんだけの犯罪計画を練り込む頭脳、警視庁のエリート刑事相手に一歩も引かない度胸、大衆を惹きつけるカリスマ性、大胆不敵な行動力。
これだけの能力を有しながら何で罪を犯さにゃならんの???
このスペックなら、普通に働けば人並み以上の生活ぐらい余裕で出来ますって。
この三十年、停滞し続けているとはいえ、日本社会にはまだそれぐらいの包容力は残ってます。馬鹿にすんな。
まあね、占拠された法廷で事件が目ぐるましく動きまくるんで、柴咲のキャラを掘り下げる余白がないっつーのは解るんですけど。っつーわけで、終始感情移入出来ず読了。

柴咲劇場の閉幕で格差や貧困にブレていた照準も、最後はやっぱり本命「スズキタゴサク」に集束。
だって「爆弾2」ですから。
前作の感想で俺が見立てた、「スズキは決してJOKERじゃない」説、ハズレてるかも?
前作でスズキの中に一片の人間性を読み取って、コイツの心の奥底には、必ず生身の人間の感情が煮えくり返ってるはずだと看破したつもりになっていたんですが、今作では一片の人間性も見いだせず。
ヤベぇ、、、コイツ、本当に純粋な狂人なのかも?と、改めて全身に戦慄が走った次第。
この広げに広げた風呂敷を次回作「爆弾3」でどう畳むのか?「法廷占拠」を読み終え感想を練っている今でさえ、皆目見当もつきません。
このままでは、自らが生み出した「スズキタゴサク」という怪物に、呉先生自身が喰われてしまうんじゃないかと、今から既に気を揉んでる始末。
まさかとは思いますが、「爆弾4」に続くなんてこたぁありませんよね?

結局、柴咲とスズキの話ばっかになっちゃいました。
サイコパス天パの鬼才「類家」も相当良いキャラなんですけど、何せ二強が強過ぎる。
後は、、、婦人警官の「倖田」がヒロインとして気を吐いてます。
柴咲と対峙する現場指揮官「高東」も渋いけど、構成上柴咲に押しまくられる損な役回り。
前作から引き続きのキャラも多数ですが、正直、類家と倖田以外は誰だっけ?状態。
間を開けず続けて読むが吉。いっそのこと、完結後に一気読みが一番かも。


高円寺八畳ッ?俺なんか都下六畳なんですけど(哀)
★★★☆☆
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