mixiユーザー(id:12784286)

2024年07月20日20:49

222 view

【音楽】 神奈川フィルハーモニー管弦楽団演奏会@横浜みなとみらい

今日も非常に暑い日だが、午後は横浜に出かけた。神奈川フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会に行くためだ。

今日のプログラムは次のとおりである。

 ・シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
 ・ドビュッシー:夜想曲
 ・伊福部昭:ピアノとオーケストラのためのリトミカオスティナータ
 ・伊福部昭:日本狂詩曲

   指揮:井上道義/ピアノ:松田華音/合唱:東京混声合唱団
   会場:横浜みなとみらいホール (14:00 開演)

指揮者の井上道義は今年限りで指揮者を引退することを表明しており、神奈川フィルを振るのも今日が最後ということである。それでは聴きに行かない訳にはいかないだろう。

1曲目はシャブリエの「スペイン」である。ホタのリズムに乗せた陽気な曲で、1曲目にふさわしい。聴いていると自然に身体が動いてしまいそうだ。今日のプログラムを見ると、なんとなく「お祭り気分」な感じがするが、暑さを吹き飛ばすためと、井上道義の最後を飾るという二重の意味があるのだろう。そんな勝手な解釈をしながらも、まずは1曲目を楽しんだ。

続いてはドビュッシーの「夜想曲」だが、これはパッとどのような曲だか出てこない程度に個人的に馴染みは薄い曲だ。生で聴くのも初めてである。それなら、こういう機会でじっくりと聴けばよい。「雲」、「祭」、「シレーヌ」の3曲からなる組曲だが、どうも「夜想曲」という言葉からくるイメージとは少し違うような気がして、そこがドビュッシーの独特の雰囲気があるのだろう。「雲」は抒情的な夜のイメージというよりは、まさにドビュッシーらしいふわふわした感じだ。「祭」は賑やかな祭りの雰囲気で、なんだか「夜想曲」という言葉とは対照的なようだが、ドビュッシーの夜を描いた作品には光も射していると聞けばそうかもしれない。「シレーヌ」は女声合唱が加わり、ステージ左上のバルコニーで、白で統一された衣装の女声合唱団が歌う。タイトルのとおりどこか惑わされるような、というより夢と現の境をさまようような、不思議な感覚になった。

休憩のあとの後半は伊福部昭の作品だ。やはり井上道義といえば伊福部昭だろう。ピアノの松田華音を加えての「リトミカオスティナータ」から始まる。もう何度も聴いている曲だが、今日は久しぶりな気がする。伊福部作品をしばらく聞かないと禁断症状(?)が出るので、今日はそれだけでもうれしい。伊福部作品の特徴の一つである「オスティナータ」だが、これは何度聴いてもいい。最後の方はピアニストもトランス状態になっているかのごとくのめり込んでいくのが、聴いていても分かり、客席も「オスティナータ」に酔って(?)、演奏終了後は盛大な拍手と「ブラボー」が飛び交った。

最後は同じく伊福部の「日本狂詩曲」である。「夜曲」と「祭」の2曲からなるが、まずはヴィオラのソロが物悲しいような旋律を奏で、これが繰り返される。侘しい夜の雰囲気が満点で、まさに夏の夜を静かに過ごすような感じである。ところが2曲目の「祭」になると、1曲目の雰囲気はどこへやら、打楽器群による祭囃子のリズムに乗せて、大音響で鳴り響くのである。ここでくると分かっていて構えていても、やはり大爆発の大音響になる瞬間はガンとくる。賑やかに締めくくるのも、今日の演奏会にふさわしい終わり方だ。プログラムの前半にドビュッシーの「夜想曲」が入っていたのも、ここにつながる伏線だったのだろうか。こちらも演奏終了後は盛大な拍手である。

そういえば井上道義が一言もしゃべらない演奏会も珍しいなと思っていたら、やはり最後に挨拶があった。自身と横浜との関わりについて語った。横浜でピアノやバレエを習い、音楽家になったのも横浜と縁があったからだという。普通に話しているだけなのに、なぜか笑いを誘うトークはいつものとおりであった。カーテンコールではピアニストの松田華音もともに呼びだされ、何度も挨拶する。ステージ上の楽団がほぼ去ったあとも拍手は鳴り止まず、再びステージ上に登場すると、まだステージ上に残っていた打楽器奏者の平尾信幸さんとハグ。平尾さんは今月で定年となり楽団を去るのだ。

井上道義と神奈川フィルの最後の共演にふさわしい、素晴らしい演奏会であった。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2024年07月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031