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2023年06月10日22:37

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【音楽】 NHK交響楽団演奏会 〜プロコフィエフとカゼッラ

今日の夜は、NHK交響楽団の演奏会に行った。
プログラムは次のとおりである。

 ・プロコフィエフ:交響組曲「3つのオレンジへの恋」
 ・プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番
 ・カゼッラ:歌劇「蛇女」からの交響的断章

   指揮:ジャナンドレア・ノセダ/ピアノ:ベフゾド・アブドゥライモフ
   会場:NHKホール (18:00 開演)

「3つのオレンジへの恋」と「蛇女」という、ゴッツィの寓話劇に基づいた歌劇からの組曲2つで、プロコフィエフのピアノ協奏曲を挟むという、なかなか楽しめそうなプログラムである。特にカゼッラの作品は、CDではいくらか聴いてはいるものの、生で聴く機会は少ないので、それも楽しみである。

まずはプロコフィエフの「3つのオレンジへの恋」の組曲だ。「おどけもの」、「地獄の場面」、「行進曲」、「スケルツォ」、「王子と王女」、「逃亡」の6曲から成るが、珍しくオペラ全曲を通しても観ており、ストーリーも分かっているのに、文字だけを見て曲が浮かぶのは「行進曲」のみという体たらくである。でも、聴いてみれば場面は浮かぶ。そもそも「3つのオレンジへの恋」は、劇中劇(?)のように書かれているようなところもあるのだが、最初の混沌とした音楽は、「観客」があれこれ騒いでいるところであったか。「地獄の場面」はなんだっけなと思ったら、魔術師同士がカード(トランプ? カルタ?)で勝負をしている場面のようだ。やはり「行進曲」は、聴いていても自然に身体が動いてしまう。コミカルな寓話劇らしい組曲が楽しめた。

続いては、ピアニストのアブドゥライモフが加わり、プロコフィエフの協奏曲第2番である。アブドゥライモフは初めて聴くが、ウズベキスタン出身の若いピアニストとのことである。プロコフィエフのピアノ協奏曲も、生で聴いたのは第3番くらいで、第2番を演奏会で聴くのは初めてだと思う。この曲は、第1楽章が特に好きである。最初にピアノが入るところから、うっとりするような感じなのだが、今日の演奏も素敵であった。このあとも、第4楽章までいろいろなものが詰め込まれているようで、時に激しく野性的になったり、どこか妖しさを含んだようになったり、変化に富んで面白い。第4楽章など、ピアノソロで美しい響きを聴かせてくれたと思ったら、オーケストラが突然爆発するような感じで、静と動のコントラストが激しく、聴いていても退屈しないのである。演奏も素敵であった。

このあとは、ソリスト・アンコールがあった。何を弾いてくれるのかと思ったら、ラフマニノフの「13の練習曲」より第5番だ。ラフマニノフの前奏曲の中でも、一番美しいといってもいい曲だ。これをまた実に美しく弾く。アンコール演奏も素晴らしかった。

休憩のあとはカゼッラの「蛇女」である。こちらも歌劇の中から第1組曲と第2組曲を各3曲の計6曲であるが、当日になって急遽、第2組曲、第1組曲の順に演奏することに変更したという。これは指揮者のノセダの意向によるものだそうだ。ストーリーの順序に合わせた訳でもなく、むしろ第1から第2と入った方が、静かなまどろみの旋律から始まって、最後は勝利のフィナーレで盛り上がって終わるという流れになるのに、どういう意図なのか不思議だが、聴けば分かるかもしれないと思いつつ聴く。第2組曲は「シンフォニア」で華やかに始まり、第1組曲の静かな1曲目とは違うのだが、こういう始まりをしたかったのだろうか。あと、第2組曲は3曲を切って演奏するが、第1組曲は切れ目なく演奏するようになっている。すると後半に長い曲(3曲切れ目なし)を持ってきたかったのだろうか。いずれにせよ、演奏自体は良かったのだが、やはり第1から第2の方がしっくりくるよなあと思いつつ、聴き終えた。

おなじゴッツィの寓話劇を題材にした歌劇からの組曲。どこか通じるところはあるものの、やはり作曲家の個性も出て面白いなと思った演奏会であった。
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