今日は久しぶりに美術鑑賞に行った。渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されている「ロマンティック・ロシア」と題する、国立トレチャコフ美術館所蔵展で、午後から出かけた。
この美術展のポスターにもなっている、イワン・クラムスコイの「忘れえぬ女」が、こちらを向いて、何とも言えぬ表情で「また、お会いできますね」と誘っているような気がしたので、散歩がてら出かけたのである。
この展示会は、主に19世紀後半から20世紀初頭に活躍したクラムスコイ、シーシキン、レヴィタン、レーピン等の作品を展示しており、会場内は「ロマンティックな風景」、「ロシアの人々」、「子供の世界」、「都市と生活」の4つのエリアに分けられている。最初の「風景」のエリアは、春、夏、秋、冬、その次の「人々」は肖像画が描かれた「ロシアの魂」と、「女性たち」に分けられている。
じっくりとロシアの絵画を鑑賞する機会はこれまであまりなかったが、今回じっくりと見て、不思議と感性が合う絵が多いのに気付いた。風景画や女性画には、今回の目玉である「忘れえぬ女」ばかりではなく、引き付けられる作品が多かった。
風景画などは、ロシアに行ったことはないのに妙な既視感があるものもあった。日本の北海道や日本海側などロシアに近い(?)ところの風景に通じるものがあるのだろうか。「田園風景」(サヴラーソフ)、「10月」(ヴォルコフ)、「秋の荘園で」(ヴィノグラードフ)、「雪が降った」(ゲルマーシェフ)など、そんな感じがした。今日の「風景」の展示からどれか1枚を自宅に飾ってよいと言われたら、「正午、モスクワ郊外」(シーシキン)か「海岸、別れ」(アイヴァゾフスキー)かな。
「肖像画」では、クラシック音楽好きとしては、まずは目に付くのが「ピアニスト・指揮者・作曲家アントン・ルビンシテインの肖像」(レーピン)だろう。ルビンシテインの曲のCDでもジャケ画にも使われている、あの肖像画である。
「女性たち」では、「忘れえぬ女」(クラムスコイ)は、やはり一度見たら忘れ得ぬが、この表情が何かを訴えかけているようでもあり、何とも言えぬ表情が印象的である。本来のこの絵は「見知らぬ女」の方が正しい訳であるが、「忘れえぬ女」として知られたことにより、日本でも有名な(絵に疎い私でも知っていた)絵となったのかもしれない。このエリアでは、他には「月明かりの夜」(クラムスコイ)が、幻想的な雰囲気が印象的だった。このエリアからどれか1枚といわれたら、この「月明かりの夜」かな。
「子供の世界」では、メルヘンチックな雰囲気も感じる「草叢の少女」(ラゴダ=シーシキナ)がお気に入り、「都市と生活」では「祝日」(クズネツォフ)がお気に入りだ。
じっくりと2時間くらい見たが、今回は行って良かったと思う。日曜日の午後なので人はやや多めだったが、混雑というほどではなく、ゆっくりと見て回ることが出来たのもよい。
このようにロシア絵画を見ると、チャイコフスキーなどロシアのクラシック音楽を聴きたくなる。今宵の「くつろぎ時間」はロシア音楽三昧にしようと思う。
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