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2018年04月07日22:22

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【音楽】 井上麗香ヴァイオリン・リサイタル @鶴川

すでに桜の花もほとんど散り、なぜか強風が吹き荒れた日だったが、夕方は音楽を聴きに行った。実家のある町田市鶴川である。鶴川には以前ずっと住んでいながら、今まで一度も行ったことのなかったポプリホールにて、井上麗香ヴァイオリン・リサイタルだ。

今日のプログラムは次のとおりである。

 ・ブラームス: F.A.E.ソナタ 第3楽章
 ・ブラームス: ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」
 ・バッハ: 無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番
 ・ヴィターリ: シャコンヌ
 ・ヴィエニャフスキ: スケルツォ・タランテラ

   ヴァイオリン:井上麗香/ピアノ:杉山恵理子
   会場:和光大学ポプリホール鶴川 (18:30 開演)

鶴川駅をおりてホールに向かうと、駅前のサンクスの前で、‘マロ’こと、N響の篠崎史紀さんが煙草を吸っていた。このあとの行先はいっしょだ。さて、井上麗香といっても、あまり名前は知られていないかもしれない。実はまだ高校生である。桐朋女子高校音楽科に在学中で、町田市鶴川出身、私の中学校の後輩でもある。今日は初リサイタルだが、師事している篠崎マロさんより、早いうちからリサイタルをするように言われて、今日の運びとなったそうだ。一般には広く宣伝していない、いわば内輪のリサイタルだが、地元鶴川の人を中心に、会場には結構人が集まっていた。

開演時間になり、麗香ちゃんがステージに出てくると、やはりちょっと緊張した表情。気持ちを鎮めて記念すべき1曲目は、ブラームスの「F.A.Eソナタ」である。ディートリヒ、シューマンとの合作で、第3楽章がブラームスの作である。音に伸びがあって、なかなかいい感じ。次の「雨の歌」も、ちょうど今の季節の雨のような、さわやかな気持ちいい雨の雰囲気であった。若々しいブラームスである。もともと大好きなブラームスの「雨の歌」だが、最後まで心地よく聴くことが出来た。まだ若干粗削りなところもある演奏だが、これから経験を積んでいって音に艶が出てくると、素晴らしいものになるだろう。

休憩のあとはバッハの無伴奏ソナタである。ドレスも着替えて、ピアニストなしで登場。バッハは冒頭の部分から何やらすごいものを感じさせた。前半のブラームスとはまた趣が違って、自ら書いたプログラムの解説にも「厳格な」という言葉が数ヶ所出てくるように、隙のない演奏で、有無を言わせず聴く者を圧倒するような演奏だった。前半の「雨の歌」では楽章間にも拍手が入り、なんだかなあと思ったが、バッハの無伴奏では楽章間もシーンと静まり、最後に盛大な拍手があった。これは圧巻の演奏だった。

このあとは再びピアノを伴って2曲演奏されるが、どちらも知らない曲だ。(有名な曲かもしれないが) ヴィターリのシャコンヌも初めて聴く曲だが、とても素敵な曲だ。バッハの「厳格な」演奏から、今度は肩の力を少し抜いたようで、楽に弾いているように聞こえるが、実は結構演奏が難しい曲だと思う。それを堂々とさらりと弾いている感じで、なんだかすごい。次のヴィエニャフスキは、プログラムに「JR東日本のCMでも使用されたので知っている人も多いでしょう」と書いてあるが、そのCMも見たことないし、やはり初めて聴く曲だろう。こちらは高度な技巧を要する曲と思うが、開始時のやや緊張した表情はすでになく、堂々とした演奏であった。

プログラムが終わり麗香ちゃんの挨拶。用意した紙をそのまま読み上げるなど、初々しさ全開だが、そこはご愛嬌。最後にアンコール演奏で、ポルディーニの「踊る人形」(クライスラー編曲)を弾いた。これも初めて聴く曲だが、楽しいワルツの曲である。

全体を通して、今回が初リサイタルとは思えない堂々とした演奏であった。まだ高校生なので、これから勉強することも多いだろうが、さらなる飛躍が期待出来そうだ。
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