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2018年03月18日19:42

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【音楽】 東京交響楽団演奏会 〜シューマン

昨日は休日出勤で川崎の職場に行ったが、今日はその隣のミューザ川崎に行った。やはり、休日はこういう過ごし方の方がいい。今年になってから、アマチュア・オーケストラの演奏会で珍しい作品ばかり聴いている気がするが、たまにはプロ・オーケストラで王道のロマン派音楽でも聴こうと思ったのである。東京交響楽団の演奏会である。

今日のプログラムは次のとおりである。

 ・兼田敏: パッサカリア(管弦楽版) (中原達彦編)
 ・ロベルト・シューマン: ヴァイオリン協奏曲
 ・ロベルト・シューマン: 交響曲第3番「ライン」

   指揮:下野竜也/ヴァイオリン:三浦文彰
   会場:ミューザ川崎シンフォニーホール (14:00 開演)

シューマンがメインのプログラムであるが、最初は兼田敏の「パッサカリア」から始まる。プログラムを見ると、「吹奏楽界を代表する作曲家であり、パッサカリアは吹奏楽コンクールなどで頻繁に取り上げられる」とあるが、寡聞にして全く知らなかった。吹奏楽の分野は疎いことが露呈する。今日演奏するのは、その「パッサカリア」を管弦楽用に中原達彦が編曲したものだ。初めて聴く曲の楽しみがある。

元が吹奏楽の曲というから、華やかに鳴る曲かと勝手に予想していたら、まずは低弦のみで静かな主題が奏でられる。最初の方は弦楽のみで演奏され、吹奏楽作品ということから勝手にイメージした作品とは趣が違う。そう思って聴いていたら、突然炸裂。管楽器や打楽器も加わり、実に多彩に変化する。10分に満たない短い曲ながら、なかなか聴き応えのある作品であった。これは面白い作品だ。

続いて、ヴァイオリンの三浦文彰氏が指揮者とともに登場しシューマンのヴァイオリン協奏曲である。シューマンの協奏曲というと、ピアノ協奏曲が超有名で、チェロ協奏曲もよく演奏されると思うが、ヴァイオリン協奏曲は演奏される機会も多くないのではないか。クララ編纂による作品全集からも外され、陽の目を見たのは1980年代になってからだという。CDでは聴いていたが、生で聴くのは初めてだ。

生で聴いてみると、なかなか魅力的な作品であることが分かる。冒頭のオーケストラが奏でたあとにヴァイオリンが入るところから、三浦氏のヴァイオリンも美しく歌い、実に素晴らしい演奏であった。第2楽章の幻想的な雰囲気も良いし、第3楽章は華麗な音楽が展開して、「シューマンの協奏曲はピアノだけではないよ、ヴァイオリンも素晴らしいよ」ということを納得させてくれるような演奏だった。

休憩のあとは、交響曲第3番「ライン」である。生で聴くのは何年ぶりだろうか。第1楽章は、くっきりと旋律を際立たせて、モヤモヤな演奏にならずに(うまくバランスしないとたぶんそうなる)、これはいいぞと思った。特に良かったのは第4楽章で、実に厳かな雰囲気で、こういう曲だったなと改めて認識した次第である。第5楽章は華麗に盛り上げて見事な演奏だった。細部まで丁寧な演奏だったと思う。さすが下野氏はうまいなと思った。

最後にアンコール演奏があるという。シューマンの「天使の主題による変奏曲」からテーマの部分である。下野氏の解説があり、幻覚の中で聴いた主題に基づく作品であること、その直後に自殺したため、クララにとっては不吉な作品であり出版も禁じたこと、先ほど演奏されたヴァイオリン協奏曲の第2楽章にもこの旋律が使われていること、でもシューマンの最後の作品として今は演奏されること、もとはピアノ曲だが読売日本交響楽団(「他社ですが」と言って会場の笑いを得ていた)の野本洋介氏が管弦楽に編曲したものを今回演奏する、ということである。確かに幻想的というか、夢の世界のような何とも言えぬ雰囲気の作品であった。

シューマンの作品を堪能した午後。いい気分で会場をあとにした。
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