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2021年03月24日14:04

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現代詩文庫「北村太郎詩集」を読んで


照る日曇る日 第1555回

「センチメンタル・ジャーニー」の感想文で書いたように、作者は突然の海難事故で潮干狩りに行った妻子をもろともに喪失してしまい、それを受けて「終わりのない始まり」という弔詩を書く。

「骨をひろう人たちよ、どうか泣かないでください。泣いて鉄の箸に挟んだ昭彦の骨を落としたりしないでください。」という詩だが、これ以上引用していると泣きそうになるので、しません。

それからやはり「センチメンタル・ジャーニー」のあとがきに、北村選手は戦争中海軍の暗号解読係をしていたせいか、恋人への愛の言葉(「かずちゃん きみをあいす かわいいひと」など)を盛り込んだ詩を何篇か(「冬を追う雨」「5月の朝など」)書いているそうだが、これはおらっちも絶対真似したいと思いましたね。

なお巻末には、鈴木志郎康氏による「危機意識から日常性へ生きて来た精神を辿ってみる」というタイトルの精緻な作品論が付されています。

  議会制民主主義の世の中に登場したりヒトラー、トランプ 蝶人

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