16年、プロレスリング・ノアは秋のビッグマッチ「GREAT VOYAGE16 in Yokohama Vol2」(テレビ収録、観衆2,104人発表)としてこの年2度目の横浜文化体育館大会を開催していますが、観客の減少は続き、満員発表は打止めとなりました。
私がノアを会場で「レギュラー観戦」した最後がこの大会となります。(19年8月30日、後楽園ホールで「親子3代レスラーを生で観戦する」意味でイホ・デ・ドクトル・ワグナーJrを見に単発観戦はあり)
ノアと鈴木軍の抗争も最初はリアリティがありましたが、杉浦貴、金丸義信ら身内的な人間が入ってきてしまうと対抗戦の現実味が薄れてしまい、あまり興味が持てなくなったのは事実でした。
横浜文体大会の前、9月10日、後楽園ホールでは小悪党ぶりでファンに愛された平柳玄藩が引退、外資系保険会社に再就職していたことが発表されています。
横浜文体大会メインイベントは鈴木軍、杉浦の保持するGHCヘビー級王座に中嶋勝彦が挑戦、33分45秒、バーディカル・スパイク(垂直落下式ブレーンバスター)からの片エビ固めで中嶋が杉浦を破り王座奪回、10か月ぶりにノア本隊にGHCヘビー級ベルトをもたらしました。
セミファイナルはGHCタッグ選手権試合、王者チーム丸藤正道&矢野通(新日本プロレス、CHAOS)組に新日本プロレスGBH、真壁刀義&本間朋晃組が挑戦、20分21秒、丸藤が本間を不知火からのエビ固めで破り丸藤&矢野組が王座防衛。4人中3人が新日本プロレスというのも違和感を覚えずにはいられません。
潮崎豪と新日本プロレス、柴田勝頼のシングルマッチは18分1秒、柴田がPKからの体固めで潮崎より勝利。
GHCジュニア・ヘビー級選手権試合、王者チームは10月8日、後楽園ホールで原田大輔&小峠篤司組の「桃の青春タッグ」を撃破し王座に就いた新日本プロレスCHAOSの邪道&外道組。挑戦者チームは元同王者チームである拳王&大原はじめ組。19分49秒、クロスフェイスオブ・JADOで邪道が拳王からギブアップ勝ちを収め、邪道&外道組の王座初防衛。
タイトル戦線から外れていた鈴木軍大将、鈴木みのるは若手の成長株、清宮海斗とシングルマッチで対戦し、11分33秒、ゴッチ式パイルドライバーからの体固めで完勝。まだまだ清宮はみのるの相手ではありませんでした。
北宮光洋はダイヤモンド・リングでのデビュー以来、師匠である佐々木健介の新日本プロレス時代を彷彿とさせる黒のショートタイツ姿で「平成のストロングスタイル」を名乗っていましたが、マサ齋藤をオマージュしたマサ北宮にリングネームを改名、太ももの部分に「JAPAN」と縫い取りした紺のニータイツを着用し、髭をたくわえていました。この日は新日本プロレス鈴木軍、飯塚高史とシングルマッチで対戦、6分45秒、サイトー・スープレックス(M齋藤が得意とした捻りを加えたバックドロップ)からの片エビ固めで飯塚を撃破。
原田&熊野準組とタイチ&エル・デスペラード組は5分40秒、片山ジャーマン・スープレックスホールドで原田がデスペラードを降しました。タイチ&デスペラード組は去年の勢いはどこへやら…
第1試合、モハメドヨネ&クワイエット・ストーム&小川良成組vsマイバッハ谷口&齋藤彰俊&15年9月デビューの新人、友寄志郎組の6人タッグマッチは5分45秒、ストームがファンキーバスター・ボムからの片エビ固めで友寄を破りました。
横浜文体大会直後の11月1日付でノアが株式会社エスドピー(不破洋介代表)に事業譲渡を行った旨が発表され、同社は「ノアグローバルエンターテイメント株式会社」に名称変更されました。計画倒産の匂いがしましたが…。
11月28日、ノア旗揚げメンバーで長いこと営業部長を務め、反社会的勢力との交流から平社員に格下げされていた永源遙がサウナで倒れて70歳で急死しています。
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