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2020年12月03日15:54

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映画の『女王トミュリス』

 映画の『女王トミュリス 史上最強の戦士』を視聴。中央アジアにおけるマッサゲタイ族とアケメネス朝ペルシアの大戦争を描いた歴史映画。遊牧国家であったカザフスタンの製作だからか、遊牧民たるマッサゲタイ族の肩を持っている。
 マッサゲタイ族は他の遊牧民や定住民を襲撃し、略奪して生計を立てている。彼らは略奪も産業であると開き直る。しかし、ホラズムの定住民が経済力で対抗するのを卑怯と蔑み、彼らとの交易で平和的な共存を図る部族を裏切り者と罵る。
 作中でマッサゲタイ族の女王トミュリスの夫と息子はアケメネス朝に謀殺されたとされるが、史料において夫はアケメネス朝と無関係に死亡しており、息子はペルシア軍に捕まって自殺している。本作はペルシア人も卑怯者の定住民として描きたいのだろう。確かにペルシア皇帝キュロスの遠征はアレクサンドロス大王の東征と同じく侵略戦争なのだが、遊牧民の視点による歴史物語として興味深くもある。
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