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2018年05月06日21:35

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「朝鮮戦争」萩原遼

日本の植民地から解放された朝鮮は、ソ連軍が伝説の抗日英雄にすり替え「金日成」を名乗らせた朝鮮人隊員による傀儡に支配される。

いつ本物と交代するかと考えながら読み進むが、結局そのままである。
むろん、本物か偽物かは歴史的に確定はしていないのかもしれない。

いずれせよ北朝鮮は、ソ連領土拡大に利用され、それがいつしか自分たちの正義と思わされ、南進を始める。38度線を最初に超えたのは北朝鮮軍であり、そこに中国軍も協力した。中国はソ連とともに「衛星国家」を持ちたかったのだ。

アメリカは既に北に何百人のスパイが潜入しており、北朝鮮軍南進の情報は筒抜けだった。
スパイに対する警戒はほとんどなかったようである。
アメリカは北軍に南進をさせておいてから包囲し、ほぼ全滅させた。
むろん、その間に多くの南朝鮮人民が死んでゆく。
アメリカにとっても南朝鮮人民は「反共」の砦でしかなかったのだ。

そして米韓軍が平壌を陥落させると、中国は3年間で300万の大軍を派遣し、北朝鮮軍とともに米韓軍と戦う。そして泥沼の朝鮮戦争が3年間続く。
結果、中国北朝鮮と米韓は韓国を除いて休戦に入り、現在に至る。

小国朝鮮は、日本に支配され、第2次大戦後にソ連・中国とアメリカの対立を南北に投影されて、憎しみ合うよう仕向けられた。
北朝鮮には、日本の支配の方が自由でよかった、という人々もいるらしい。
しかし、それが何だというのだ。日本の朝鮮侵略の歴史は消えない。

偽造された(かもしれない)抗日の英雄「金日成」の孫がアメリカを恐怖し、敵視するのは当然だろうと思う。
アメリカだけではない。中国もロシアも、もちろん日本も、自国の国益「しか」考えていない。
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