ある晴れた日に 第７２１回
５０歳の自閉の息子の行く末を案じて祈る桃の節句に
コウ君と床屋へ行けば昼寝するここは安心できる場所なのね
「あらあんた近頃シニョレに似てきたね」とドルレアックの轆轤首がいう
憎たらしきは中国製テレビ「ハイセンス」主電源を切るスイッチがない
憎たらしきは台湾リスとガビチョウだ在来種をみなジェノサイドする
理想などこの際棚に上げといてよりましな党に一票入れよう
男根の代わりに天上の天使の声を得たりしがどちらが得とも思わざりき
男根をえいやっとちょん切りカストラート天使の声を獲得したり
裏金と保身にかまける米国の犬ジミントウは即解散せよ
ニッポンも文化放送も一つ穴フジサンケイの右翼メディア
憲法の九条を胸に抱きしめてこの世の坂をゆるゆる下る
２度３度制限時間を前にしてステップを踏む熱海富士が好き
ピョンピョンと土俵で跳ねる熱海富士この世の憂さよどこかへ飛んでけ
誰にせよ短くも至福の時はあるものよ大谷夫妻よ今を楽しめ
春闘とは資本の大判振る舞いか果報を寝て待つ組合ダラ幹
「おやここで拍手せなあかんかな」と迷うコンサートは行きたくないな
「ササキさん煮詰まってますね」と言われたが「中身が濃い」のかとうぬぼれていた
50歳の自閉症児が母に聞く「吉高さんなんで泣いちゃったの？」
おもむろに遠藤次郎氏の霊が乗り移る遠藤次郎氏の帽子を被れば
朝食のデザートとして飲み下す血圧頻尿花粉の錠剤
「バカチョン」と何回発音したことか「その舌ちょん切れ」とエスならいうだろ
字で書けば「空」の一語を呟いて愛犬ムクは身罷りにけり
亡き母がこよなく愛したイヌフグリ我らを照らす小さな星よ
亡き母の好きな花はイヌフグリ生きてしあれば今日で百三
腐敗して悪辣非道のジミントウ 懲りずに入れる阿呆莫迦選挙民
相棒に裏切られたる青年が我に非あらずと断言する朝
ウクライナガザの戦はさておいてお彼岸につき墓参りする
龍馬の姉乙女のような土佐文旦
春夏も秋冬もあり弥生尽
三月にまた四季がある面白さ
三月にまた四季がある秋津島
わたくしの最後の叫びを後世に伝える人はだあれもいない
―ＮＨＫ「ブラタモリ・京都東寺編」をみて
平安の京の西寺の講堂のタモリの手に乗る瓦礫の朱のいろ
大谷よチャンスにヒットを打ちなさいそれがあんたのお仕事なのよ
ヒキガエルが 組んず解れつ交尾する酒池肉林の弥生果てなし 蝶人
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