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2019年01月31日23:59

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筺底のエルピス6四百億の昼と夜/オキシタケヒコ

 もはやラノベというよりワイドスクリーン・バロックなSFサブタイトルだが、実際、今クライマックスを迎えている「天冥の標」全10部にも引けを取らぬスケール感である。怒涛のごとく明かされる真実!人類史の裏面、1万9683回ものループ、異性体の目的、とむせ返りそうな情報量に、ただただ翻弄され続けた先に、待っているのは更なる窮地…!シリーズ開始当初から一貫して絶体絶命のピンチの連続を描いてきたが、スケールを上げることで絶望と焦燥までかさ上げされているのが、実に巧いし悪辣と言っていい(誉め言葉)。人類に逃げ場(物理的どころか時間軸的にさえ)なし、とはまさにこのシリーズのためにある言葉か。
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