mixiユーザー(id:4550802)

2015年07月28日23:51

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動きの悪魔/ステファン・グラビンスキ

 「ポーランドのラヴクラフト」というコピーに惹かれて購入。鉄道と駅員の怪奇小説、が14篇も続くとさすがに単調さも感じるが、その偏執っぷりは確かに強烈な印象を残す。大勢の旅客を乗せ、猛スピードで(作中に貧集する言い回しだと「思考のごとき速さで」疾走し、ときに轟音とともに大事故を引き起こす列車、という存在への偏愛と恐怖が、コズミックホラーの域まで煮詰められている。夜行列車の中で一番読みたくない本/一番読みたい本のどちらにも該当してしまうのではないか。
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