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2015年05月19日22:20

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ジーン・ウルフの記念日の本/ジーン・ウルフ

 バレンタイン・デーやハロウィーン、クリスマスなど各記念日にちなんで作品を配した、趣向の凝った短編集。もちろん、凝っているのは構成だけではなく、それぞれ短編ながらも一癖も二癖もあるものばかり。一読しただけではなにやら正体のつかめず、解説を読んで初めて膝をうつ、という難物も多い。登場人物の命名則が全部、A/B、B/C、C/B・・・といった形式になってて、合成人間(?)の世代を表してる、とか言われなきゃ分かる筈もなし。ただでさえ、「信用できない語り手」が多用され、牧歌的な描写の裏にも不穏な影が差すことしばしばなので、再読するたび疑心暗鬼が増してしまう・・・しかし、それがまた快い。


 
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