mixiユーザー(id:4550802)

2015年05月07日23:00

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五色の魔女/狗彦

 新人の作品としてはほとんど破綻もなく、高水準でまとまったファンタジーだが、逆にいうとデビュー作ならではの荒削りな魅力、「俺はコレが書いたいんだ!」的主張が見られないのはちょっと食い足りなくもある。釘宮理恵ボイスの似合いそうな鉄巨人「スチームマン」と魔女の主従コンビだとか、産業革命まっただなかな世界観とか、ラストバトルの凄まじさとか、光る部分も多々あるのだけれど・・・。超越者、イモータルである魔女主従の絆に話が終始するのなら、中途半端な社会描写とか革命の話は(続編を考えないなら)不要だったように思える。作風としては非常に好きな部類なので、そのあたり紙幅の都合で削られたっぽい諸々を全部つぎ込んだ続編か新たな長編を読んでみたい。
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