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2019年08月01日09:25

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2019年7月 読書記録

2019年7月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:5218ページ
ナイス数:337ナイス

https://bookmeter.com/users/2134/summary/monthly
■天地のはざま
ポイシュマとワカヒコは、やはり別れなくてはいけなくなった。この巻で、ムラとクニ以外に、もう一つの生き方をする人たちが出てくる。焼き畑農業をする人たちだ。私は今まで縄文と弥生しか頭になかったが、焼き畑は弥生なのか?古代史的にはどっちなんだろう。ホムタがあまりにもあっけなく・・・。ワカヒコは覚悟を決めた。ポイシュマは大きな力を得たが、悪しきものもその一部。この二人が、二つの文化をどう率いていくのか楽しみだ。
読了日:07月01日 著者:たつみや 章
https://bookmeter.com/books/571996

■月冠の巫王
確かにカムイたちは最初から出てきていたので、最後まで登場するのは当然かもしれないけれど・・・・。人間たちの交渉とか戦いが、最後の最後でめちゃくちゃ大きな力でねじ伏せられたということだよね。やはり人の力だけでは解決することが出来なかった。現代の世界情勢を考えると暗い気持ちになる。私たちの世界にはもう神はいない。もめごとはキリがないのに。
読了日:07月02日 著者:たつみや 章
https://bookmeter.com/books/537393

■裔を継ぐ者
神は変わらないけれど、どんどん生まれ変わる人にとって500年の時は長い。サザレヒコのお父さんはポイシュマの子孫だが、やはりカムイに対する姿勢が緩い。ツキヨミのおばばがせっかくお告げを伝えたのに、まともに取り合わなくて結局あわてる始末。しかも親として子供の育て方を間違ってしまい、サザレヒコはかなりダメダメに育ってしまった。ヌシが短い期間に育て直せて良かった。彼が語ることになった物語は、長い時を経てほそぼそではあるが今も残っていて、たつみやさんにこの物語を書かせてくれた。
読了日:07月03日 著者:たつみや 章
https://bookmeter.com/books/537394

■最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ (角川文庫)
このシリーズで普通の幽霊?が登場するのは当たり前すぎなので、作者さんは工夫したのかな。幽霊さんの方は夏神が担当。海里は自分に正直に前に進んで行く。今回は特に皆真面目に取り組んだ感じ。ちょっとしんみり、でも幸せなラストだった。
読了日:07月04日 著者:椹野 道流
https://bookmeter.com/books/13948050

■黄色い実 紅雲町珈琲屋こよみ
このシリーズだから爽やかな読後感は全く期待していなかったが、ため息をつきながら読んだ。事件を告発しての二次被害。無責任な一般人もだが、警察の対応もなんだかなあとむなしい気持ちになる。おせっかいな草だが、最初のおせっかいが無かったらと思わずにはいられない。その事は草も考えたことだが。知り合いの関係者でも全然知らない人の就職を、自分が雇うならともかく仲介してしまうのは私ならやらない。あまりに無責任だと思う。筋金入りのおせっかいは最後の方で発揮されそれで良かったのかどうかも微妙。これからもこのシリーズ読むけど。
読了日:07月06日 著者:吉永 南央
https://bookmeter.com/books/13805457

■交通事故で頭を強打したらどうなるか?
ネットで偶然この漫画を読んだ。実は全部ではないがかなりの部分をネットで読むことが出来たのだ。読んでいるうちにこの方を応援したい気持ちがむくむくと湧いてきた。一番手っ取り早いのが本を買うこと。すぐ買った。その次は?こうしてどこかにレビューを書いて本の存在を知らせること。事故後の障害については、一人ひとり違うけれど、読めば何かの役に立つと思う。読んでいて、家族の支えがどれだけ大切か分かり、彼のご家族の態度に感動した。

読了日:07月08日 著者:大和 ハジメ
https://bookmeter.com/books/13596888

■肖像彫刻家
中途半端な芸術の才能、物事をそれほど深刻に受け止めない性格、やることは結構真面目、最初はそんな人いるのかなあと思っていたが、いつの間にか主人公に寄り添ってしまい「もっとしゃんとしなさい」と、はっぱをかけたい気持ちになってることに気付く。思ってもいなかった才能が開花して不本意な事にもなるが、利用しようとしない。ホラーかというとそうでもなく、じゃあユーモア小説かというとそこまでではない、方向性がはっきりしない小説。でもするすると読ませるのはさすが篠田さんだ。ラストの方でちょっと「銀婚式」を思い出した。
読了日:07月09日 著者:篠田 節子
https://bookmeter.com/books/13576487

■魔導の福音 (創元推理文庫)
ラバルタがひどい国だと思ったが、上を行く国があった。エルミール!徹底してる。しかも後の方で明かされたが、ものすごく残酷なのに、やってた人は誰もそのことを知らなかったなんて。昔何事かがあってどこの国も魔法使いを忌避するようになったらしいが、具体的なことをきちんと伝えていないようだ。それがとても不思議だ。使いようによっては建設的な使い方もあるだろう。シェールはちょっとだけ使ってるが。何より力を持っていることが分かった時点で、地下に潜ってこっそり影の国を作っちゃおうとした人たちはいないのだろうか。知りたい。
読了日:07月12日 著者:佐藤 さくら
https://bookmeter.com/books/11543081

■アトリと五人の王
今まで読んだ菅野さんの本の中で、ダントツに面白かった。しかもよくこの一冊でまとめたなと感心するくらいぎゅっと詰まった内容。たまたま最近、「映画などではシンデレラの父親は死んだことになってることが多いが、もともとの伝承ではそうではなく父が娘に無関心というか、全く関与していないのだ」という文を読んだ。まさにアトリの父そのもの。菅野さんはそういうことも下敷きにしたのかな。いろいろ象徴的な話なのに、それを感じさせない。結婚生活について、見事に児童書を貫いていて見事だ。
読了日:07月14日 著者:菅野 雪虫
https://bookmeter.com/books/13907183

■希望の糸
加賀さんの家庭のことにキリが着いたので、今回の主人公は松宮さん。おじさん(加賀の父)には世話になったと度々言っていたけど、なるほどそういうだけのことをしてもらってた。直接つながってるわけではないが、松宮さんの過去と、今回の事件が呼応する感じ。何故殺人事件になってしまったのか、最後に動機が解明されてもやりきれなさだけが残る。ほんのちょっと違ったら、こんなことにはならなかった。と思うのは、小説の中にどっぷりはまっていたから。やっぱり東野圭吾だ。
読了日:07月16日 著者:東野 圭吾
https://bookmeter.com/books/13867793

■とめどなく囁く
最後まで誰にも好感が持てなかった。題名と表紙のイメージ通りの不穏な話。お金持ちでリタイアした人の生活ぶりを見て、うらやましいを通り越しげっそりした。
最後に一応真相は解明されたが、あちこちに気になる点が沢山あったのに、あっさり置きっぱなし。普通だったら途中で読むのを断念しそうなんだけど、桐野さんがうますぎて、止めれなかったわ。そういう意味ではやっぱりすごい。
読了日:07月18日 著者:桐野 夏生
https://bookmeter.com/books/13585684

■ぎりぎりの本屋さん (文学の扉)
読了日:07月20日 著者:まはら 三桃,菅野 雪虫,濱野 京子,工藤 純子,廣嶋 玲子
https://bookmeter.com/books/13092157

■空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)
久しぶりの再読。単行本も持ってるけど、佐竹さんのきれいな絵も眺めたいのでこちらを。いつ読んでも感心するのが、これが処女作だということ。とてもそうは思えない完成度だと思う。古事記とは話はちょっと違うけれど、同じ世界の香り。古事記が制作された当時は各地に多くの伝えられた話があり、一つの歴史書としてまとめた結果その他のものはだんだん散逸したようだ。歴史のかなたに消えたものの中に、きっとこういう話もあったのだろうな、時を越えて荻原さんに降りてきたのだろうか、そんなことを思って読み終えた。
読了日:07月22日 著者:荻原 規子
https://bookmeter.com/books/570693

■あの日の親子丼 食堂のおばちゃん(6) (ハルキ文庫)
新メニューが続々出てくるので、ちょっと気を許すとお話より料理の方に夢中になってしまう。私だったらどれを注文するかなあ。頼み過ぎて食べられなかったら嫌だし、とか。万里はこれからどうするのか気になってたけど、おばちゃんたちに任せておいて大丈夫だなあと安心した。そしてはじめ食堂に降ってきた災難。私が過去、ネットで遭遇した災難を思い出した。あの時は結局原因も分からず、全員が攻撃されて沈む船から逃げ出すしかなかったっけ。原因だの対策だのより、前を向いて進んだのはおばちゃんたちと一緒かなと思った。
読了日:07月24日 著者:山口 恵以子
https://bookmeter.com/books/14083393

■いけない
いつもだったらこのラストですぐ再読するところだ。でもどうしてもその気になれず、待ってる人もいることだし結局図書館に返却してしまった。どのエピソードも重くて‥‥。どう繋がるのかとか、細部も詳しく知りたくない気持ち。道尾秀介らしい小説ではあった。
読了日:07月26日 著者:道尾 秀介
https://bookmeter.com/books/13953298

■おとろし屏風: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社時代小説文庫)
前作からの続き。るいも冬吾と同じことをしてしまうのだから、似た者同士なんだろう。冬吾だけでなく周音も大変なマザコンだった。二人そろうとどんどん子供に帰ってしまい、言い合いが可愛らしいこと。そんなことを言うと二人とも怒るだろうけど。騒動に一応のけりがついて、話の中でもう一年が経った。すっかり店に落ち着いたるいと父親。ここで終わっても良いし、第六弾が出るのならちょっと違う展開を期待したい。
読了日:07月27日 著者:霜島 けい
https://bookmeter.com/books/14107304

■慟哭は聴こえない (デフ・ヴォイス)
現実にも起こっていることを連想させる内容がほとんどなので、小説とともにそちらもいろいろ考えさせられる。
一番感動したのは「静かな男」。水久保手話は、口話だと方言と同じようなものだと思う。現在では方言を懐かしんだり、持ち上げたりする風潮もあるが、半世紀前には方言撲滅運動のようなものが日本中にあった。学校で方言を話すことを禁じて、破った生徒を「方言を話しました」などの札を首からかけ廊下に立たせたなどあったと聞く。手話の方言はそういう中でひっそりと消えていったのだろう。(コメントへ続く)

読了日:07月29日 著者:丸山 正樹
https://bookmeter.com/books/13795193


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