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2017年04月03日16:15

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ギー・ペルヴィエ『アルジェリア戦争』

 ギー・ペルヴィエ『アルジェリア戦争 フランスの植民地支配と民族の解放』(渡邊祥子訳、文庫クセジュ、2012年)を読了。フランスがアルジェリアを占領したのは、軍事的な征服と開発や経済的や利用の企てだけではなく、植民の計画に基づいていた。一八一五年以降にその狭い国境の中に閉じ込められていたフランス国民が新しい領土への植民によって自己拡大することを可能にするためだった。
 しかし、十九世紀の半ば以降にフランスは唯一ヨーロッパの国家で人口の増加が止まり、大規模な植民はもたらされなかった。それにもかかわらず、植民地帝国の中心をなすアルジェリアは、入植植民地になるべき土地であると考えられた。フランス共和国の政治家たちはアルジェリアを植民地ではなく、フランスの新しい県であるという考えに固執した。
 このように不合理な政策が一世紀も続いた後、その論理的な帰結である民族解放戦線の反逆に直面し、ド=ゴール将軍はこの神話に終止符を打った。本国がアルジェリアの独立を承認する方針を課すと、アルジェリアのヨーロッパ人入植者らは抵抗運動を起こした。しかしながら、本国のフランス人は大多数がド=ゴールの選択に賛同した。
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