mixiユーザー(id:5501094)

日記一覧

照る日曇る日第1598回今年84歳の作者が76歳で敢行(刊行)した、またしてもアッと驚く為五郎的国際陰謀ミステリーてんこ盛り超絶破天荒家庭小説!ずら。これまでピンチョンは1963年の「V」、66年の「競売ナンバー49の叫び」、73年「重力の虹」以

続きを読む

照る日曇る日第1597回思うにムイシュキン公爵は、かのドン・キホーテやキリスト、あるいは我が家のコウ君の生まれ変わりみたいなもんだ。昔から現在に至るまで、ムイシュキン公爵のような精神の障害を持ち乍ら、人間界の極北の燦然たる善なる価値を俗界に

続きを読む

西暦2021年水無月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第394回○銀婚式のお祝いでの本人のスピーチ今日は私ども夫婦のためにこんな素敵な会を開いて頂きまして、まことにありがとうございます。家内はどうか分かりませんが、夫婦生活25年の

続きを読む

照る日曇る日第1596回リンチ受くる少女のかたえを通るときおし黙りおり唖者のごとくに報復の名のもとわれは甘えいて今宵も虚しき血は流さるる夜を徹しわが縫い上げし赤旗も故なき内ゲバの血に染まりゆくその夜より報復おそれ帰らざる早稲田よわれの墓標た

続きを読む

照る日曇る日第1595回1961年の「喝采」以降1976年までの代表的な詩と、様々なエッセイで構成されているが、詩そのものよりも詩集「スピーチ・バルーン」ニオケル「ブロンディ」「ミッキー・マウス」「のらくろ」「フクちゃん」などの題名に強く惹

続きを読む

照る日曇る日第1594回もはやトルメキアの神聖皇帝も死に、土鬼の土地もその大半が腐海に没した。衰弱しながらもナウシカは、子オーマと共にシュワの墓地へ赴き墓所を永遠に閉じようとする。しかし子オーマは調停者にして戦士、そして裁定者だった。考えて

続きを読む

照る日曇る日第1593回解説で尾崎真理子選手が書いているように、随所にキーン選手の声が聞こえてくる講演会のレジュメである。「日本短詩型文学の魅力」では、韻を重視する英米の文学者らしく、日本文学における「音」に注目。例えば蕪村の「春の海 終日

続きを読む

西暦2021年水無月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第393回○金婚式のお祝いでの本人の謝辞本日はご多用中にも係わりませず、かくも多数の皆々様のご出席を賜りましてありがたく厚く感謝致しております。*1私ども夫婦が結婚しまして、

続きを読む

西暦2021年睦月蝶人酔生夢死幾百夜山紫水明の田舎町を訪ねたのだが、あまりにも山紫水明すぎたので、その名前を忘れてしまった。1/1ジュースが配給になったので各戸毎に配分しなければならないのだが、それを計ったり、エレベーターに詰め込んで配達する

続きを読む

照る日曇る日第1592回王蟲の胎内で昏々と眠り続けるナウシカは、おもむろに目ざめながら、戦乱と環境破壊の現世の矛盾が止揚され、完璧に浄化された地上の理想郷を遠望するが、果てしもない地獄の闘争が続く此岸へと引き返す。それは、彼女自身がもはや無

続きを読む

西暦2021年水無月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第392回○恩師の金婚式を祝う司会者のあいさつ本日結婚50周年のよき日をお迎えになりました金田先生ご夫妻に、心よりお祝い申し上げます。*1私は、金田先生が勤務されておりました近

続きを読む

8闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2588〜971)ジェローム・サル監督の「ケープタウン」ホレスト・ウィテカー主演の2013年の犯罪捜査映画。母親を殺されたズールー族出身のウィテカー刑事の復讐が物凄い。2)リシャール・ベリ監督の「バレッツ」22

続きを読む

どうにもこうにも
2021年06月18日17:37

疲労困憊。本日休業。

続きを読む

照る日曇る日第1591回トルメキア軍と土鬼軍の愚かな戦争によって、生存の危機に追い詰められた蟲や粘菌たちは、さながら大海嘯の様相を呈しながら、ある一点を目指して大移動している。王蟲がいう「助けを求めている森」とは、なんと粘菌のことだった。蟲

続きを読む

照る日曇る日第1590回コロナ禍や緊急事態宣言にもめげず、松竹や国立劇場では歌舞伎や能を大胆不敵に興行しているようだが、訳あってワクチン注射が打てず、交通事故の後遺症を検査する為に能ならぬ脳の検査などで病院通いしている私が、再び芝居見物が出

続きを読む

音楽千夜一夜第477回書斎の整理をしていたらクラシックの音楽会のパンフレットが出てきた。一つはブリテンの「ピーター・グライムズ」、もう一つは「マタイ受難曲」である。前者は1979年の秋に英国ロイヤルオペラが来日し、コーリン・デイヴィスの指揮

続きを読む

ある晴れた日に第651回今日はおばあちゃんち行ってえ、図書館行ってえ、西友行ってえ、お弁当買って帰りますお。分かりましたあ。今日はサケご飯にして、お母さん。分かりましたあ。オシャレって、なに?すてきな洋服を着て外を歩くことよ。お母さん、オシ

続きを読む

照る日曇る日第1589回こないだ俵万智の牧水の本を読んで、へえこんな人世だったのか、こんな歌を詠んでいたのかと興味を持ったので、昔むかしに独文の同級生が書いた本書を読んでみた。なんでも明治43(1910)年の秋、信州小諸の彼女の祖父が開業していた

続きを読む

西暦2020年師走蝶人酔生夢死幾百夜高卒で事務職に採用された彼女だったが、みるみる出世して、2年後には代表取締役社長になってしまった。12/1文化出版局へ行ったらヒサダさんが出てきて、「あなたたちどうしてるの?」と聞くので、「いやあ相変わらずで

続きを読む

照る日曇る日第1589回300年前の大海嘯の時、腐海に没した古エフタル王国の末裔は青き衣の者に率いられて土鬼国の森に入ったが、いつの日か復活してマニ族を救うという伝説があった。森の人マニ族もナウシカが属する風の谷のジル族も大国の騒乱の余波を

続きを読む

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2578〜87江波杏子は私が60年代の終わりごろに、明治神宮外苑の代々木口傍のガード下のあばら小屋で住み込みの家庭教師をしていた頃、そのすぐ近くの「大関」という飲み屋の女将をしていたが、そんな彼女の姿を実際に

続きを読む

照る日曇る日第1588回進撃するトルメキア軍に大反攻する土鬼軍の戦いに巻き込まれた風の谷の族長ジルの娘ナウシカは、土鬼の子供たちを助けるためにトルメキアのヴ王の娘クシャナ殿下の命にしたがって愛馬カイに跨り前線を駆け回る。クシャナの機略によっ

続きを読む

蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第392回6月5日に東京ステーションホテルで行われた「岡井隆さんをしのぶ会」のオンライン配信をユーチューブでみました。みたというと珍奇な催しを見物したような感じですが、昨年7月に92歳で他界された

続きを読む

照る日曇る日第1587回ゴッホにテオという最愛の弟がいたとすれば、スペインの大画家フランススコ・デ・ゴヤ(1746-1828)における、ちょうどテオに匹敵するようなかけがえのない存在がマルテイン・サバテール(1747-1803)だったろう。サバテールはゴヤと

続きを読む

音楽千夜一夜第476回ツァハリアスなんててんで名前も聞いたことがないピアニストだったが、ともかくモザールのピアノを聴きたかったので衝動買いしたところ、意外や意外、耳タコの名曲が新鮮に聞こえてくるのでちょっと驚いたずら。15枚の中にはピアノソナ

続きを読む

照る日曇る日第1586回今思うと夢のような話だ。毎日のように「徹子の部屋」に出ている当の本人でさえ、そう思っているに違いない。世界大戦前夜の数年間、トットちゃんが通っていた小林宗作校長先生の、いま振り返っても奇跡のように自由で、「子供本位」

続きを読む

西暦2021年皐月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第391回テレビをつけると、いつも誰かがコロナやオリ・パラについて猛烈な勢いで口角泡を飛ばして喋っているのだが、こないだ事故で死にかけた私にとっては、ある意味ではどうでもいい話

続きを読む

ある晴れた日に 第650回なにゆえに東京五輪にしがみ付く民の命を危険に晒すななにゆえに日本政府は何もしないビルマ国軍に打撃を与えよなにゆえにイソジン知事は辞職しない感染拡大の責任をとってなにゆえに1回転して生き延びた天上の母が手を差し伸べた

続きを読む

ある晴れた日に第650回蝙蝠のごとき男というべきかある時は医師時々政治家或る時は政治家また或る時は専門家なり尾身てふ蝙蝠欧州では観客入りのコンサートなく音楽家みな貯金を崩すとまたしても脳科学者の妄言を「その時歴史が動いた」で聞かされる即ガナ

続きを読む