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2024年04月18日17:07

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読書日記N o.1609(地図好きにもほどがある)

■今尾恵介「地図バカ」2023年9月中公新書クラレ

副題は、”地図好きの地図好きによる地図好きのための本。”

本書の内容は、副題がそのものズバリ言い表しています。

偏見かもしれませんが、男性は比較的地図好きが多いような気がしています。
かくいう私も、子どもの頃から、地図帳を眺めるのが大好きでした。

今でも、リビングの手がすぐ届く棚に、高校生用の地図帳「新詳細高等地図 帝国書院
編集部編」や、他にも数冊の地図帳を置いて、なにかあると眺めています。

本書の惹句を、早速紹介しましょう。

”「東が上」の京都市街地図/鳥瞰図絵師・吉田初三郎/アイヌ語地名の宝庫/職人技
のトーマス・クック時刻表/非常事態の地図…著者は半世紀をかけて、古今東西の
地図や時刻表、旅行ガイドブックなどを集めてきた。”

”その“お宝”から約100図版を厳選。ある時は超絶技巧に感嘆し、またある時は
コレクターの熱意に共感する。身近な学校「地図帳」やグーグルマップを深読みする
など、「等高線が読めない」入門者も知って楽しい、めくるめく世界。”

目次と小見出しの抜粋も紹介します。

■はじめに 
・地図はみんなのもの
■1章 余はいかにして「地図バカ」となりしか
・架空都市の地形図
・バングラデシュの小包
■2章 地図を愛した先人たち
・鳥瞰図絵師・吉田初三郎の「沿線案内図」
・近代ツーリズムの祖・トーマス・クックの時刻表
■3章 お宝地図コレクション
・旧制中学校の世界地図帳
・御即位記念「京都近傍図」の美しさ
■4章 西へ東へ、いざ机上旅行
・戦前の鉄道旅行ガイド「旅窓に学ぶ」
・変貌する街・大阪の市電路線図
■5章 地名・駅名・バス停名あれこれ
・アイヌ語の宝庫・北海道庁20万分の一地図
・全国の珍名踏切を訪ねて
■6章 地図に刻まれた栄枯盛衰
・新旧地形図を比べる楽しみ
・大学の郊外移転先駆けは明治大正期
■7章 天災と人災
・洪水と堤防の戦い
・グーグルマップをどう使う?
■おわりに
・紙の地図がなくなったら

著者の略歴は以下でした。

1959年横浜市生まれ。明治大学文学部ドイツ文学専攻中退。一般財団法人日本地図
センター客員研究員、日本地図学会「地図と地名」専門部会主査などを務める。
主な著書に『地図マニア 空想の旅』など。

私と同世代の方なんですが、小さい頃からの地図好きが昂じて、大学を中退して、音楽
関係の出版社に勤務するも、独立して、地図関係のライターとして身を立てた方のよう
です。

アカデミズムの方ではなく、趣味が昂じた、アマチュアプロフェッショナルの方です。
今でも、古書店では、地図や地形図を探し、眺めてはうっとりしているそうです。

こういう人生も、いいものですね。
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