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2023年12月31日11:49

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年末締めくくりの贈り物TV東京12/29「昭和は輝いていた」

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   【第12回フランク永井歌コンクール告知】
 2024(R6)年3月16日(土)17日(日) 大崎市松山体育館
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   フランク永井 歌コンクール official サイト
     https://f-nagai.m-machikyo.com/
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 TV東京12/29「昭和は輝いていた」を鑑賞しました。年末を締めくくるに十分な番組でした。TV東京の丁寧でそつのないいい番組でした。
 現在ではレコード会社「専属」ということがほとんど語られることはありません。エンターテイナーが芸能事務所、音楽事務所に所属していることが多いためで、売る出す商品のレーベルがことさら問題ではないからでしょう。
 戦後歌謡曲の黄金時代から、ニューミュージックブームが前面に出てきた背景には、音楽創りの主役である作詞家、作曲家、歌手が「専属」に縛られているような状況に反発が起こったこと、もう一つは反社組織との切っても切れないかかわりを避けたいというのがあったのも事実です。
 吉田正、佐伯孝夫、フランク永井といった昭和の偉人たちはビクターの専属でした。三橋美智也、春日八郎はキング、三波春夫はテイチク、村田英雄は浪曲出身で、浪曲界とのつながりから西川事務所に所属していて、商品レーベルはコロンビアでした。
 「専属」から離れることは、レコード会社の歴史からくる「色」を離れ、より幅の広いフレッシュないい作品を作れる可能性があると想起されて、一時期独立ブームもありました。同じ会社でのいざこさもきっかけで、会社が分離するということで話題になったのは、北島三郎が所属するクラウンレコードです。
 エンターテインメントの世界は派手さがいやでも付きまとうために、他所からは見えないトラブルは常態だとも言えます。それでも、日本ビクターはしっかりしたレコード会社として、今も君臨しています。今日は多くの歌手はさまざまな事務所に所属していますが、商品のレーベルはビクターからというのがけっこうあります。
 サザンオールスターズは安定した稼ぎどころでしょう。近年売り出しの若手辰巳ゆうと、おかゆはビクター所属です。森進一はビクターとしての顔をもっていますが、やはりナベプロのイメージが強い。そこからの独立して現在は森音楽事務所。ある意味「自由」を手に入れたことから、河内康範作詞「おふくろさん」で話題を呼んだこともありました。
 日本ビクターの名が前面に出て、確固とした存在を誇示したのはやはり、今回テレ東番組で焦点があてられた戦後歌謡界の時代でしょう。さまざまな電気商品のブランドでもビクターは有名ですが、ここでは音楽界を取り上げています。ビクター音楽産業から社名変更したJVCケンウッド・ビクターエンターテインメントの方です。
 当時、誰もが知るビクターの顔を飾ったのが、今回登場した灰田勝彦、吉田正、フランク永井、松尾和子、青江三奈らです。
 ムード歌謡のくくりのことも語られました。やはり、ここでも明確な表現はされずに、吉田正の作ったメロディ―がそう呼ばれたのが始まり、という話題でした。
 ゲスト出演した小澤榮三ディレクターは、和田弘とマヒナスターズと田代美代子で「愛して愛して愛しちゃったのよ」を大ヒットさせ、これ以来、男性コーラスが「ムード・コーラス」をブームさせたという流れを紹介していました。確かに、ロス・プリモス、敏いとうとハッピーアンドブルーといった、ひとつのジャンルができました。
 ちなみに、番組ではマヒナと田代が歌う(1965)前に、浜口庫之助がコロンビアから前前年小沢桂子、前年に成田綾子でリリースしていたが人気を得られなかったことが披露されていたのが印象的だった。
 「専属」の話を膨らまし過ぎたきらいがあります。以前のブログで紹介しましたが、例外もあったのです。クラウン分離の際にも、作者が名前を変えて提供するということもあったのですが、特筆したいのは吉田正のコロンビア専属美空ひばりへの「花蕾」(阿久悠作詞)の提供でしょう。
 阿久悠は「自分は美空ひばりが歌うような詞は書かない」と公言していた、時代を表現した偉人作詞家。強固な専属性を地でゆくようなビクターの帝王吉田正。このお二人がコロンビア専属美空ひばりへ曲を書き、ひばりが歌いアルバムで公開したという件です。
 だが、この厳しい壁破りの挙動には、コロンビアもビクターも誰一人文句をつけなかった。大人ですね。三人はそれほど偉大な実績を持っていたということです。
 番組を見ながらつらつらと創造を膨らましたことを書きました。今年は、フランク永井の話題も少ないなかでしたが、何とか毎週欠かさずにブログを書いてきました。みてくださっている方の励ましの産物です。大変ありがとうございました。

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