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2023年07月25日14:00

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【復刻記事】フランク永井、ラジオ番組を買う

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【第12回フランク永井歌コンクール告知】
2024(R6)年3月16日(土)17日(日) 大崎市松山体育館
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 今回も記事の復刻です。1964(S39)年12月7日の東京中日新聞の記事です。この年は東京オリンピックの年です。フランク永井の初めてのリサイタルが前年11月東京厚生年金会館で開かれました。ファンの方々はご承知ですが、歌謡界の第一線で驀進中の時期です。歌唱は当然ですが、トークについても彼独特のフォームを確立してきた時期です。「フランク永井、ラジオ番組を買う」という、驚くような記事です。当時の歌謡界、ラジオ放送という世界の雰囲気を伝えています。

【◆新春、ニッポン放送でスタート
    自由に歌う楽しさ、芸能人では初の試み

 ビクター歌手フランク永井がニッポン放送の深夜番組を30分買い取り、新春早々から放送を開始する。みずからスポンサーとなり出演するもので、芸能人がこういった活動をするのは初めてのことだけに注目される。
 この番組は「フランク永井・オーナー・タイム」というタイトルで1月2日深夜からスタート、毎週土曜の深夜(正確には日曜日午前2時から)30分間放送する。
 「自分で買った番組ですから何をしゃべってもいいわけです。スポンサーがつけば、その会社の宣伝が要求され、ぼく自身も拘束されますからね。自由におしゃべりしたり歌ったりというのは楽しいですよ。これを機会にほかの芸能人が番組の買い取りをやるようになるかもしれません」とフランクは得意げだ。
 番組の内容は歌謡曲、ポピュラー、ジャズなどの音楽を聞かせるのがねらいで、レコードをかけたり歌ったりする間に、フランクのおしゃべりがはいる。毎回ファンからのハガキによるリクエスト曲を中心にプログラムを組むといったもの。
 「この計画は三年ぐらい前から考えていたんです。ある放送局の人からキミの低音は深夜放送向きだといわれたのがきっかけです。
それでためしにやってみようというわけで、10月中旬から毎週火曜の深夜10分間だけ試験的にやってみました。反響は大きく、これをワイド化する自信がついたわけです。地方局にネットしていなくても、深夜だから電波が遠くまで届くんです。
 鹿児島のファンから投書がきたのには驚きました。毎週投書が50通以上もきますが、ほとんどが中年のファン。しかも男性が多く、内容はリクエストの曲名があっさり書かれてあるだけです。タクシーの運転手さんが「夜霧の第二国道」を聞くと仕事に張りが出るといったのもあります」と、楽しそうな表情である。
 大阪のカステラ屋がぜひスポンサーにと申し込んできたが、スポンサーつきでは自主番組の楽しさがなくなるから断わったという。
 「ぼくの新曲の宣伝をやったり、この番組を通じてファンとの間をしっかり糸で結ぶことを考えています。ぼくのレコードを売る宣伝と思えば安いものにもなりますからね」。
 ニッポン放送では、この30分間の料金を3万円と規定しているが「初めてのこころみだし、試験的にいま10分間だけやっている番組が好評で、聴率も上がってきたので、こんどは特別に安く売った。おそらくうちに対抗して他の局でも芸能人の自主番組が作られるだろう」と期待している。

左の写真=愛犬と遊びながら自主番組の構想を語るフランク永井=目黒の自宅で】

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