mixiユーザー(id:21258650)

2022年07月23日06:20

234 view

ストロング小林さん追悼(197)

76年新日本プロレス「ビッグ・ファイト・シリーズ」もいよいよ大詰め。3月14日、秋田県鷹巣町(現在の北秋田市)体育館(観衆2,200人発表)大会でストロング小林はセミファイナルでジョニー・パワーズと今シリーズ3度目のシングルマッチを行い、7分40秒、足8の字固め(パワーズロック)でパワーズが勝ち、S小林の3連敗。

3月15日、秋田市立体育館(観衆4,000人満員発表)大会、S小林はセミファイナルでブラック・ゴールドマンとのシングルマッチで対戦し、10分30秒、反則勝ち。

この日のメインイベントは猪木&木戸修組がパワーズ&ロン・スター組と対戦、猪木とパワーズはタイトル戦本番前の最後の対戦。1本目は14分5秒、木戸がスターを片エビ固め、2本目は9分16秒、パワーズが木戸を足8の字固めでギブアップさせました。決勝の3本目は1分45秒、猪木がスターを体固めに降し、2−1で猪木&木戸組が勝利を収めています。

3月16日、岩手県花巻市民体育館(テレビ収録、観衆4,300人超満員発表)大会では猪木&坂口征二組の黄金コンビが今シリーズ初結成。グレート・ゴリアス&ゴールドマン組のレッド・デビルスと対戦、1本目は13分5秒、坂口がゴリアスを片エビ固め、2本目は10分34秒に猪木が弓矢固め(ボーアンドアロー・バックブリーカー)でゴールドマンからギブアップを奪って猪木&坂口組が2−0で2フォール奪ってのストレート勝ち。

北米タッグ王者チームである坂口&S小林組が反則含みのストレート勝ちで防衛したのに対し、猪木&坂口組の黄金コンビは2フォール、ギブアップを奪ってのストレート勝ちで、やはり差がついてしまうのは仕方ないところかと思います。

セミファイナルではS小林とパワーズが今シリーズ4度目のシングルマッチを行い、12分11秒、反則勝ちで4戦目にしてようやくギブアップ負けを逃れました。

シリーズ最終戦、3月18日、蔵前国技館(テレビ収録、観衆7,800人発表)大会。メインイベントは猪木がパワーズの挑戦を受けたNWF世界ヘビー級選手権試合、この試合に勝って、ベルトをオハイオ州クリーブランドに持ち帰り、NWFを復興させたいパワーズとモハメド・アリ戦が決まった猪木、どちらも負けられない闘いとなりました。

試合は60分3本勝負。試合は猪木がパワーズに足4の字固めを仕掛けるという奇策を見せ、1本目は18分23秒に両者リングアウトで1−1。決勝の2本目は5分3秒、卍固めで猪木がパワーズをギブアップさせ、2−1で猪木が3度目の王座防衛に成功しています。

セミファイナルは北米タッグ選手権試合と同一カード、坂口&S小林組のパワー・ファイターズvsゴリアス&ゴールドマン組のレッド・デビルスの45分1本勝負。坂口&S小林組がこれまでの鬱憤を晴らすかのような大暴れを見せて15分20秒、S小林がゴリアスを体固めに決めて、坂口&S小林組がスッキリ勝ちました。

全日本プロレスの同時期開催された「エキサイト・シリーズ」との興行戦争ですが、後楽園ホールは先攻が全日本プロレスのシリーズ開幕戦の2月21日、ザ・デストロイヤーとブルー・シャーク(ダン・ミラー)による覆面世界一決定戦十番勝負第9戦(PWF認定USヘビー級選手権試合)がメインイベントのテレビ生中継で1,700人発表。

国際プロレスではS小林に勝ってIWA世界ヘビー級王座を獲得した「狼酋長」ワフー・マクダニエルが全日本プロレス初参戦、開幕戦ではセミファイナルでデビー・オハノンと組んで馬場&鶴田組と45分1本勝負で対戦、9分37秒、バックドロップで馬場からフォール勝ちを収めました。

またこの日、全日本プロレス旗揚げ時、国際プロレスからトレード移籍したサンダー杉山が会場入りしたものの、控室で馬場と口論となり、馬場「お前なんか、やめてしまえ!」杉山「ああ、やめてやりますよ!」という感じで杉山は荷物をまとめて会場を出てしまい、予定されていたテリー・マーチンとのシングルマッチは1試合終えたグレート小鹿が2試合務めています。事業家、タレントとして活躍していた杉山の副業を馬場がたしなめたのが原因とされています。

後攻が新日本プロレスの6日後、2月27日で、こちらも生中継、坂口&星野勘太郎組vsゴリアス&ゴールドマン組、猪木vsマイク・スターリングスで1,900人発表とどちらも満員にならず。僅差で新日本プロレスが上回りましたが200人差だと水増しの範囲内なので互角と見るべきでしょう。

愛知県体育館は先攻が新日本プロレスの2月28日で猪木vsパワーズ、坂口&S小林組とゴリアス&ゴールドマン組のレッド・デビルスの2大タイトルマッチ前哨戦で4,200人発表。

9日後の全日本プロレスは馬場にワフーが挑戦したPWFヘビー級選手権試合(2−1で馬場が勝ち、王座防衛記録を30回の大台に乗せる)と全日本プロレス初登場となる「AWAの帝王」バーン・ガニア来日第1戦、Tマーチンと組んで鶴田&デストロイヤー組と対戦、で3,400人発表とどちらも満員には成らず。

こちらは新日本プロレスの勝利と言えますが、全日本プロレスの愛知県体育館は1月26日も3,800人と2回連続低調でした。

東京の大会場では先攻が3月10日、全日本プロレスの日大講堂大会「ジャンボ鶴田試練の十番勝負」第1戦、ガニアとの一戦がメインイベントで(1−1から両者カウントアウトの引分け)、こちらは4,100人発表の不入り。やはりまだ鶴田の一枚看板では東京の大会場を埋めるのは厳しかったか?

後攻の8日後の新日本プロレス3月18日、蔵前国技館も7,800人発表と満員とは言えませんでしたが、勝敗で言えば新日本プロレスが圧勝しています。

新日本プロレスは通しでエースだったレッド・デビルス初め外国人メンバーが地味、パワーズが「陰」のキャラクターであり、タイガー・ジェット・シンほどの恐怖感もなく、そろそろマンネリ化して集客力が落ちて来た時期といった感じです。

初来日のマイク・スターリングスはいいセンスを持っていただけに来日が一度で終わったのは残念。スターは80年2月にはレス・ソントンを破ってNWA世界ジュニア・ヘビー級王者となり出世、新日本プロレスにもこの後度々来日することになります。「怪力」ドン・セラノは試合が単調だったか、これが最後の来日になりました。
6 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年07月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記