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2022年07月15日21:55

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ストロング小林さん追悼(190)

76年新日本プロレス「新春黄金シリーズ」終盤戦、1月27日には、東京・内幸町の帝国ホテルにおいて、2月6日、日本武道館における猪木vsウィリエム・ルスカの「格闘技世界一決定戦」の調印式が行われ、立会人である衆議院議員、秋田大助氏立会のもと、両選手が調印書に署名しました。

ルールは時間無制限1本勝負、3カウントによるフォール勝敗はなし。ギブアップかKOで勝敗が決します。

1月28日、愛知県半田市民ホール(観衆3,000人発表)大会では、ストロング小林はメインイベントに出場、山本小鉄とのタッグでタイガー・ジェット・シン&ザ・ブルータス組と対戦、1月12日、武雄大会での同一カードとなりました。1本目は12分29秒、小鉄がブルータスに反則勝ち、2本目は1分17秒、ブルータスが小鉄を体固め、決勝の3本目は9分41秒、シンがS小林にリングアウト勝ちを収め、2−1でシン&ブルータス組に軍配が上がりました。

猪木はセミファイナルでスティーブ・ライトと45分1本勝負で対戦、7分31秒、弓矢固め(ボーアンドアロー・バックブリーカー)でギブアップ勝ち。

1月29日、大阪府立体育会館(テレビ収録、観衆9,800人超満員発表)大会、ルスカに猪木戦を横取りされ、怒り狂ったシンは開幕戦でのクリーンファイトをかなぐり捨て、本来の「狂虎」の本性を剥き出しにし、1月9日の福岡大会での猪木とのシングルマッチはシンが猪木を大流血に追い込み、13分26秒、両者リングアウトの引き分け。

防戦一方だった猪木は「こうなったらルスカ戦の前にシンと決着をつける。デスマッチで来い」とこの日のメインでシンと時間無制限1本勝負で対戦。「デスマッチ」と銘打たれてはいましたが、試合は通常ルールでした。この試合と9日の福岡大会はテレ朝チャンネル「ワールドプロレスリング・クラシックス」で何回か再放送されており、現在も視聴可能です。

試合はまたもシンの反則、クロー攻撃の前に猪木が追い込まれ、シンはアトミック・ドロップの要領で猪木を担ぎ上げて、急所をトップロープに打ち付けました。レフェリーはこれを危険と見なし、20分1秒、猪木の反則勝ちとなりました。

試合後、セコンドのブルータスが投げ入れたサーベルの柄の部分でシンは猪木の顔面を殴りつけ、猪木は左眼の下から鼻の間に裂傷を負わされてしまいました。ダウンする猪木をセコンドの坂口が介抱。マイクを持った坂口は「武道館では自分がシンとやります。猪木さんの仇を取ります!」とアピール、2月6日、日本武道館での猪木vsルスカ戦のセミファイナルとして坂口とシンの一騎討ちが決定しました。

また、試合後猪木はシンに負わされた顔面裂傷のダメージが深く、ルスカ戦の前日、2月5日、札幌中島スポーツセンターで予定されていた坂口と組んで、シン&ブルータス組と防衛戦を行うことになっていた北米タッグ王座を返上。猪木に代わりS小林が坂口と組んでシン&ブルータス組と王座決定戦を行うと発表されました。

大阪大会セミファイナルは坂口&S小林組のパワーファイターズとジ・インフェルノス2号&3号組の45分3本勝負。1本目は10分49秒、坂口が体固めで2号を破り、2本目は3分51秒、S小林が逆エビ固めで3号をギブアップさせて2−0で坂口&S小林組がストレート勝ちを収めました。

1月31日深夜、代官山の猪木、妻の倍賞美津子さん、長女寛子ちゃんが住んでいたマンションの隣室で火災があり、キナ臭い匂いに気がついた猪木・美津子夫妻は咄嗟にベランダヘ。猪木はベランダを超えて隣人を救助、1階ロビーに避難、消防車が来て鎮火しました。後日、猪木夫妻は渋谷警察署から表彰されています。

2月1日、仙台・宮城県スポーツセンター(観衆7,000人超満員発表)大会、北米タッグ王座決定戦出場が決った坂口&S小林組がシン&ブルータス・ムルンバ組とメインイベントで札幌大会の前哨戦で対戦。

ブルータスですが、私の所持している当時の東京スポーツのスクラップブックで調べてみると、この仙台大会から「ブルータス・ムルンバ」に表記を変更しています。

1本目は18分16秒、S小林がムルンバを体固め、2本目は4分49秒、S小林がシンから反則勝ちを拾い、2−0で坂口&S小林組が幸先よく前哨戦を制しました。シン&ムルンバ組は今シリーズ、チームとしては初黒星。

セミファイナルは猪木がインフェルノ3号とシングルマッチで対戦、4分7秒に弓矢固めでギブアップ勝ち。

2月2日、岩手県陸前高田市体育館(観衆3,500人発表)大会でS小林はシンと今シリーズ4度目のシングルマッチで対戦、8分7秒、体固めで敗れ、シングルでは今シリーズ4戦していずれも10分以内でフォール負けに終わりました。

2月3日、青森県営体育館(観衆3,200人満員発表)ではS小林はメインイベントで星野勘太郎と組んでシン&ムルンバ組と札幌での北米タッグ王座決定戦前の最後の直接対決。1本目は13分42秒、S小林とシンが両者リングアウトで1−1。決勝の2本目は2分54秒、シンが星野を体固め。2−1でシン&ムルンバ組が勝利を飾りました。

2月5日、札幌中島スポーツセンター(テレビ収録、観衆7,500人超満員発表)大会、メインイベントは北米タッグ王座決定戦、坂口&S小林組のパワー・ファイターズとシン&ムルンバ組の一戦、坂口&S小林組の同王座決定戦出場は前75年9月22日、愛知県体育館でのジェリー・ブラウン&バディ・ロバーツ組のハリウッド・ブロンドス戦以来5か月ぶり。この時はS小林が狙い撃ちされて2本奪われて負けていますが、即席コンビに近いシン&ムルンバ組には負ける訳にはいきません。

この試合も「ワールドプロレスリング・クラシックス」に映像が残っており、現在も視聴可能です。

1本目は7分19秒、シンがS小林をロープ越しのブレーンバスターから体固め、2本目は5分18秒、S小林がムルンバを新日本プロレス所属になってからは初公開となる封印していたバックドロップを見せ、とどめはブレーンバスターからの体固め。

決勝の3本目は場外乱闘となり、エキサイトしたシンがサーベルを使おうと思ったところ、サーベルはセコンドによって外国人側控室に戻されてしまい、手元になく、慌ててシンはサーベルを取りに控室ヘ。その間に場外カウント20が数えられ、サーベルを手に戻って来た時には時既に遅し。4分3秒、試合権利のある坂口がシンにリングアウト勝ち。2−1で坂口&S小林組が勝ちを収め、北米タッグ新王者チームとなりました。

S小林は新日本プロレスに入団して以来初の王座戴冠、74年2月に国際プロレスを退団する時にIWA世界ヘビー級王座を返上して以来2年ぶりのベルトとなりました。

セミファイナルは猪木とインフェルノ2号のシングルマッチ45分1本勝負で7分6秒、猪木がアバラ折り(コブラツイスト)でギブアップ勝ちを収めました。猪木もシンとの2連戦のダメージはありましたが、徐々に調子を上げて来ています。

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